[特集インタビュー]
2015年8月号 250号
(2015/07/15)
ミヤタサイクルは、もともと1890年創業の宮田工業の自転車部門であった。宮田工業はこの自転車事業と消火器・消火設備事業の2つの事業を展開していたが、2008年10月にモリタホールディングス(HD)の連結子会社(09年8月完全子会社化)となった。その後、10年6月に自転車部門がミヤタサイクルとして分社化され、同年8月台湾の大手自転車メーカー美利達工業股份有限公司(Merida:メリダ)がミヤタサイクルの株式30%を取得した。
モリタHDは14年3月、ミヤタサイクル株式をさらに15%メリダへ譲渡したほか、20%を燃料商社で自転車事業も手がけるシナネンへ、また10%は従業員持株会の導入を前提にミヤタサイクルへ譲渡。これによって現在の持株比率はメリダ45%、モリタHD25%、シナネン20%、ミヤタサイクル10%となっている。13年3月期のミヤタサイクルの売上高は27億円、最終利益は1500万円だった。(なお、宮田工業は、同年7月1日モリタ宮田工業に商号変更するとともに、モリタ防災テックを吸収合併している)
ミヤタサイクルの高谷社長にとってメリダとの資本提携強化は、かつて海外展開もしていたミヤタブランドのスポーツ自転車を復活させて収益拡大を図るため、商品開発力の強化及び生産効率化を実現し、メリダの持つ世界的な販路を活用して国内市場ばかりでなく海外販売にも攻勢をかけようという成長戦略上の狙いがあった。
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