[Webマール]

(2024/05/17)

PEファンド、ニューホライズンキャピタルのバリューアップ手法

――トルクシステム、リードプラスへの投資事例からの示唆

並木 建太(ニューホライズンキャピタル シニアマネージャー)
  • A,B,C,EXコース
並木氏
ニューホライズンキャピタル(ニューホライズン)は現在、ニューホライズンとして6本目、創業から 10本目となるファンドを運営している。累計運用資産総額は2700億円超。

クローズされていないファンドとしては現在、ニューホライズン投資事業有限責任組合3号と4号の2つのファンドがある。投資対象は、国内の中堅・中小企業が主な対象で、原則として議決権の過半を取得し、バリューアップを図る。事業承継・大企業グループからのカーブアウト・上場企業MBO等、いずれのニーズにも応えて投資を行うスタンスである。

ニューホライズンの最近の投資戦略には大きく2つの特徴がある。1つ目はロールアップ投資で、ニューホライズン3号では12件の投資のうち、その半数の6社でロールアップ投資を行った。2つ目は、投資先企業の従業員に高いモチベーションを持ち長く勤務してもらうことを重視している点だ。「過去の投資案件のほとんどで賃上げや追加賞与の支給を実施しており、組織のエンゲージメント向上を重視している」(並木建太シニアマネージャー)という。

バリューアップの好事例としては2022年3月に実施したトルクシステム社への投資が挙げられる。また、大企業からのカーブアウトの一例が2018年7月に投資を実施したリードプラス社だ(2社とも投資額は非公表)。ニューホライズンの並木建太シニアマネージャーに、この2社の投資案件の詳細や、ニューホライズンの投資手法について尋ねた。
トルクシステムへの投資事例

―協働し企業文化を変革

―― ニューホライズンの投資戦略を体現する投資事例として、トルクシステム社への投資があります。本件の投資経緯、その枠組みや投資目的について確認させてください。



■並木 建太(なみき・けんた)
ニューホライズンに参画後、複数の会社の投資実行から成長支援に関与。前職はあずさ監査法人にて、監査業務、株式公開支援業務、グローバルオファリング業務、IFRSアドバイザリー業務等に従事したほか、同法人における経営企画業務やHR業務にも従事。一橋大学商学部卒。公認会計士。

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