[Webインタビュー]

(2023/03/06)

【第154回】D Capitalが描く「おやつカンパニー」の成長加速戦略

梅津 直人(D Capital共同代表/パートナー)
半田 智英(同マネージングディレクター)
  • A,B,C,EXコース
梅津直人・D Capital共同代表/パートナー(左)と半田智英・同マネージングディレクター

梅津直人・D Capital共同代表/パートナー(左)と半田智英・同マネージングディレクター


カーライル・グループの投資案件を取得

―― 2023年1月、D Capitalが運営するD Capital 1号投資事業有限責任組合が出資する特別目的会社が、カーライル・グループの投資ファンドであるCJP OYT Holdings, L.P.及び創業家の松田好旦氏から「おやつカンパニー」の株式を取得しました。本件買収に至った経緯についてお聞かせください。

半田 「カーライル・グループは、2014年5月に『ベビースターラーメン』で知られるおやつカンパニーに出資して、海外展開などの成長支援を行ってきました。ご存じのように、PEファンドは企業価値向上後にエグジットします。そこで、2022年秋頃から具体的な株式譲渡に関するプロセスに入り、12月に株式譲渡契約を締結したという経緯です」

―― 投資家の立場から見ておやつカンパニーのどういうところに魅力を感じたのですか。

半田 「まず、なんといっても超ロングセラーのベビースターシリーズやミニカップラーメンのお菓子『ブタメン』という、基幹ブランドの売上の安定性が非常に底堅く、数多くの日本の消費者に愛されてるブランドだというところです。

 もう1つ、カーライルのもとで多数の商品バラエティーを生み出して、かつ他部署の連携、つまり製造、マーケティング、営業という部署間連携を意識した組織の構築ができていること。ここも大きな魅力でした」

梅津 「会社のステージで言うと、カーライルが買収した2014年以前は、オーナーの強烈なリーダーシップのもとで成長してきました。次のステージであるカーライルの買収後は、2017年にカミソリブランドとして知られるシックの日本法人社長やアジア事業のCEOを経験された手島文雄氏を社長に迎えて、プロパーの経営陣とともに会社の組織的な仕組みを強化するという取り組みをしてこられました。今後は我々がバトンを受け継いで、新たに育ちつつある健康をテーマとした商品の成長や、我々が得意とするDX(Digital Transformation)によって業務プロセスを改善するだけでなく、製品やサービス、ビジネスモデルの変革に取り組んで行くことで新しい成長の芽を育てていきたいと考えています」

海外、健康、ECの3つの成長軸を支援

―― D Capitalのもとでの新たな経営体制についてお聞かせください。…


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