[M&Aフォーラム賞]

2011年12月号 206号

(2011/11/15)

第5回 M&Aフォーラム賞決定

前列向かって左から、張替一彰氏、太田洋子氏、落合誠一・M&Aフォーラム会 長、岩田一政・選考委員長、小西健一郎氏。後列向かって左から、大久保圭氏、 藤原総一郎氏、大久保涼氏、野瀬義明氏受賞作品の選定につい て岩田委員長は「太田洋子、張替一彰、小西健一郎共著『企業価値向上の事業投資戦略 ~成長性とリスクを可視化する定量的アプローチ~ 』は、豊富な内外のデータを駆使して、事業戦略のあり方を『ヴァリュー・ドライバー』と『リスク・ドライバー』という2つのコンセプトで鋭い切り込みを入れています。サブタイトル通り事業戦略の『成長性とリスク』を可視化することに成功しています。特に、ケーススタディは秀逸で審査委員の満場一致 でM&Aフォーラム賞正賞を決定しました。また、M&Aフォーラム賞奨励賞として、契約実務に携わる人にとって必携の書とも言うべき藤原総一郎、大久保 圭、大久保涼、宿利有紀子、笠原康弘共著『M&Aの契約実務』を決定しました。さらに、社会人大学院生を含む学生からの応募作品のなかで、特別賞にふさわ しい作品として、筑波大学に提出された学位論文である野瀬義明著『バイアウト・ファンドの機能に関する分析』を決定しました」と語った。

ま た、落合誠一・M&Aフォーラム会長(中央大学法科大学院教授、東京大学名誉教授)は「わが国経済は、2008年のリーマンショックに続き、2011年の 東日本大震災により大きな影響を受けております。企業を挙げての懸命の努力により、震災後の主要製造業の生産はほぼ回復しつつありますが、サプライチエー ンの寸断や、歴史的な円高を受けて競争環境は一変し、企業の海外移転は、大企業はもとより、中堅、中小企業も含めて大きな動きとなっております。このよう な状況を反映して、わが国のM&Aは、国内案件(In-In)は前年を大きく割り込む動きになっておりますが、海外への進出案件(In-Out)は前年を 大幅に上回り、このまま行けばこの10年での最高の数字となる見通しにあります。このように、今やM&Aは企業の経営戦略として名実ともに定着してきお り、M&Aは企業の事業展開に不可欠なものとなってきたといえます。M&Aフォーラムも設立して5年余りが経過しました。徐々にではありますが活動の範囲 も拡大しており、実績も積み上げられております。皆様には、本フォーラムの趣旨をご理解賜り今後ともご支援の程お願い致します」
と述べた。

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