[Webインタビュー]

(2023/09/08)

【第162回】イギリスを拠点に、アクティビスト活動を展開

~上場企業は買収提案を真摯に検討し、株式市場からの撤退も選択肢に資本政策を検討すべき

松橋 理(ナナホシマネジメント 代表取締役)
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松橋 理CEO
イギリスに拠点を置くアクティビストのナナホシマネジメントは、焼津水産化学工業に対して6月23日開催の定時株主総会において株主提案を行った。その後、投資ファンドのJ‐STAR関連会社であるYJホールディングスは、焼津水産化学工業の完全子会社化を目指し公開買付け(TOB)を実施している。そして9月5日には、村上ファンド系の南青山不動産が焼津水産化学工業の株式の大量保有報告書を提出しており、状況は複雑化している。そもそもナナホシマネジメントとはどのような事業体で何を目的としている会社なのか、松橋理CEOに聞いた。(取材は9月5日に実施している)。
日本生命職員としてキャリアをスタート

―― なぜ、ナナホシマネジメントを設立されたのですか。

「株式投資業務に従事する中で、独立して株式投資を行いたいという思いを抱くようになりました。新卒で日本生命保険に入り、株式アナリストとして企業調査や株価評価に従事しまして、分析には今でも強い関心がありますが、株主価値の向上を働きかける業務の比重が大きい投資手法にも興味があり、アクティビストとして投資会社を経営することにしました。現在、拠点はイギリスに置いています」

―― 設立の経緯や、松橋CEOのバックグラウンドは。

「2022年9月にナナホシマネジメントの代表取締役として独立しました。

 2009年4月以降、機関投資家の日本株・欧州株式アナリスト及び欧州集中投資ファンドマネージャー並びにアクティビストファンド運営会社のチーフアナリストとして株式投資業務に従事していました。

 新卒で入った日本生命では日本株アナリストとしてキャリアをスタートし、最初に段ボールのレンゴーなど紙パルプ製品セクターを担当しました。その後、サービス業などを含めて数多くのセクターの調査を経験しました。次に欧州に赴任し、集中投資ファンドマネージャーとして、チョコレートのLindt & Sprüngli、輸送物流のDe Sammensluttede Vognmændなどの社長やCFOとの面談、投資等をしていました。調査に関しては、消費財、医薬品やエネルギーセクターの担当をしました。

 その後、ストラテジックキャピタルで、日本株のアクティビストとして経営陣との対話をはじめとした株主価値向上に向けた業務に従事することにしました。

 キャリアを通じた株式投資に関係する業務としては、現物株式・デリバティブのトレーディング業務、議決権行使業務、貸株業務や公開買付け(TOB)に関する業務などを行いました。以前からいずれ独立したいという思いが強かったのです」

「アクティビストの代行サービス」も実施

―― ナナホシマネジメントとは何を目的とする会社なのでしょうか。事業内容の具体的中身、今後何をするのかを教えて下さい。

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