[Webマール]

(2024/09/13)

4大FASの一角、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの事業戦略

梅村 秀和(EYストラテジー・アンド・コンサルティング ストラテジー・アンド・トランザクション ジャパンリーダー)
  • A,B,C,EXコース
梅村氏

4つのサービスラインで、法人は3つ

―― 4大FASの一角を担うEYストラテジー・アンド・コンサルティングの組織の構造を教えて下さい。

「EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、いわゆるFAS機能を担うストラテジー・アンド・トランザクション(SaT)とコンサルティングという2つのサービスラインで成り立つ法人です(図表1)。SaTは、EYの4つの主要サービスラインの1つで、具体的には、アシュアランス(監査)、タックス(税務)、コンサルティング、そしてSaTの4つがあります。これは全世界共通のEYの組織体制です。

 日本と海外の大きな違いは、海外では1つのエンティティ(法人)に複数のサービスラインが含まれていることが多いのに対し、日本では規制のため監査法人と税理士法人を分けていることです。そのため、日本では従来から4つの法人で事業を展開していたのですが、2020年にSaTとコンサルティングを1つの法人として統合しました(図表1下段)。これは多くの競合とは異なります。

 両サービスラインのコラボレーションを促進し競争優位性を高めることを目的として1つの法人に統合することで、重複や競合していたサービスの解消等も含め連携強化を図ってきたのです。

 その結果、業務の重複がほぼ解消され、効率的な運営が可能となりました。これは、日本の会計系の組織においても画期的な取り組みと考えています」



■梅村 秀和(うめむら・ひでかず)
国内証券会社で株式アナリスト業務に従事後、1998年EYに⼊社。2011年以降9年間日本におけるバリュエーション、モデリング&エコノミクス部門リーダーを経て、2020年7⽉にEY Japan リージョナルストラテジー・アンド・トランザクションリーダーに就任。2020年10⽉、EYストラテジー・アンド・コンサルティング発⾜時に代表取締役に就任。

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