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2020年11月号 313号

(2020/10/15)

そのバリュエーションは裁判に耐えうるか? ~グループガバナンス強化のトレンドと株式価値評価に係るリスク

池谷 誠(アルファフィナンシャルエキスパーツ マネージングディレクター)
1. グループガバナンス強化と完全子会社化のトレンド

 このところ、上場子会社のガバナンス問題が注目を集めている。昨年6月、経済産業省コーポレート・ガバナンス・システム研究会(CGS 研究会)が発表した「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」(グループガイドライン)は、支配株主である親会社と上場子会社の一般株主との間の構造的な利益相反リスクを指摘し、対応を促している。ここでいう利益相反とは、子会社と親会社の間で、①動産・不動産の取引や金融取引、②一部事業部門の譲渡や生産委託など事業運営に係る調整、③完全子会社化に代表される子会社株式の取引などを行う場合、親会社の支配下にある子会社が親会社の利益となるような取引や行為を行うことで、子会社の少数株主が不利益を被るという構造である。

 わが国の上場企業のうち支配株主を有する東証上場会社は、2018年末の時点で628社(全体の17.2%)と依然多数に上り(注1)、親子上場企業の数(238社)が全体に占める比率(6.1%)も、米国(0.5%)やドイツ(2.1%)などと比べ、大幅に高い(注2)。とはいえ、上記グループガイドライン公表の影響もあり、昨年以来、日立グループ(日立ハイテクの完全子会社化など)や、東芝グループ(芝プラントシステム、西芝電機の完全子会社化など)、三菱ケミカルグループ(田辺三菱製薬、日本化成、日本合成化学の完全子会社化など)などがリード役となり、上場子会社の整理が活発化している。

 このような組織再編、とりわけ完全子会社化の動きは、

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