M&A実務

ピックアップ

2017年3月号 269号
第99回 買収先経営トップのレポーティングライン 有料記事です

 竹田 年朗(マーサー ジャパン グローバルM&Aコンサルティング パートナー)
  海外買収先経営トップのレポート先、つまり買収後の直属上司を誰とするかは、意外に重要な問題で、こちらが想像する以上に相手がこだわる可能性がある。買収交渉時、さらにサイニング後からクロージングにかけて、買い手である日本企業は、レポーティングラインについて、その時に検討可能なことを、適切なステップを踏んで前に進めているのではあるが、海外買収先経営トップの方は、「そのことは理解するが、早く決めてほしい」と苛立っていることも実は珍しくない。   今回は、主に米国の買収先経営トップのリテンションの交渉で垣間見る、レポーティングライン(上司・部下関係)の彼我の感覚の違いと、そこから派生する問題について解説する。 なぜ「買収後の自分の上司」が大事な問題なのか   買収先の経営トップにとって、買収後、自分の生殺与奪を握るのは自分の上司である。具体的には、自分に対する任免権・評価権・報酬決定権の「人事三権」を行使するのは、あるいは意思決定機関に上程するなどしたとしても「人事三権」の行使を主導するのは、ほかの誰でもない自分の上司である。従って、通常の神経の持ち主にとって、買収後に誰が自分の上司となるのかは大問題である(人事三権については、本連載第41回「M&A人事三権の確立」参照)。   このように上司の持つ力は強力であるから、もし自分と上司の間で買収後に対する具体的な考えや期待値が合わなければ、早晩大変なことになるだろう。もちろん、クロージング前に、経営目標も含めてすべて摺合せが終わっていなければこの先不安でしょうがない、ということを言っているのではない。買い手プリンシパルとの「PtoPミーティング」やリテンション時のコミュニケーションによって、「これから工夫と努力をして何とか折り合っていく覚悟はあるし、まあ、何とか折り合っていけるだろう」という基本的な安心感(Comfort)がすでに得られているからこそ、この先も勤務しよう、と考えているのである(PtoPミーティングについては、本連載第55回「クロージングに向けた経営チームのデザイン」参照)。   従って、これまで買い手のPrincipalとして各種の交渉・コミュニケーションを重ねてきた人物が買収後の自分の上司に決まる場合は、買収先の経営トップには非常にわかりやすく、安心感も高まる。早く正式に決め、早く相手に伝えるのが良い。  ところが、・・・

TMI総合法律事務所の執筆陣による連載コーナーです。M&Aは法律の塊。M&Aに関連するトピカルな法律問題を取り上げ、分かりやすく解説するとともに、M&A戦略・実務の視点から重要な示唆を与えます。

M&A戦略と会計・税務・財務

プライスウォーターハウスクーパースの執筆陣による、M&A会計・税務講座です。国債会計基準(IFRS)の導入が大きな課題となるなど、M&Aの意思決定や実務に大きな影響を及ぼす会計・税務の動向から目をはなせません。

ポストM&A戦略

マーサージャパンの執筆陣による、M&A統合マネジメント(PMI)に関する連載です。M&Aが経営の手段として定着した今、経営の視点は、統合効果をいかに効率的に生み出すことが出来るか、という点に移っています。幅広い実例から、そのエッセンスを伝えます。

産業構造の変化に対応するM&Aの実務

産業構造の変化はM&Aにどのような影響を及ぼすのか。新しい事業分野参入に必要なM&Aの実務とは何か。日本企業が直面している変化と課題について、産業別の様々なテーマを挙げながら読みやすい形式で連載します。

M&Aストーリー

デロイト トーマツ コンサルティングの神山友佑氏の連載ストーリー。M&Aにおける経営統合をいかに成功させるか。統合の基本合意をした2社の経営企画部門とコンサルタントの葛藤の姿を描くことで、シナジー実現のポイントを分かりやすく解説します。

■新シリーズスタート!「M&A基礎講座」~PEファンドの役割と企業価値向上の実際~|カーライル・ジャパンLLC

日本企業のM&A戦略分析ツール|レコフM&Aデータベース|無料トライアル|日本企業のM&Aデータを5万件超を収録|日本のM&A市場、業界再編動向、企業戦略などの分析ツール

  • M&A専門誌マール 最新号
  • M&A専門誌マールのお申し込み
  • 商品のFAXお申込書
アクセスランキング

キャンペーン情報|M&A専門誌マールを無料でお試しいただけます

皆様からのご意見・ご要望をお待ちしております。
レコフM&Aデータベース

LOGIN

  • 特徴と機能についてをムービーでご紹介。
  • MOVIE
  • トライアルはこちら
M&A専門誌マール
  • M&A専門誌マール
  • お申込みはこちら

具体的なM&Aのご相談はこちらへ

企業戦略に沿ったM&A実現をサポート 株式会社レコフ

レコフ クロスボーダーセミナー

編集部から|次号予告、編集後記など
M&Aアンケート

「MARR2016」(M&Aレポート2016)の「第4部 アンケート調査」から抜粋。Aコース会員・EXコース会員向けの限定コンテンツです。

worlding
日経バリューサーチ
NIKKEI TELECOM日経テレコン

日経テレコンの「レコフM&A情報」では、M&A、グループ内M&A、分社・分割、持株会社などの関連データのほかに、防衛策データも提供しています。

 

SPEEDA
M&Aフォーラム
pagetop