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2017年の日本経済とM&A動向/■2016年M&A全データ 一挙掲載■
2017年2月特大号 268号(2017/01/19発売)

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M&A取引における対象企業の情報に関する留意点

[M&A戦略と法務]
M&A取引における対象企業の情報に関する留意点 有料記事です

 鈴木 貴之(TMI総合法律事務所 弁護士)
第1 はじめに   M&A取引を検討する際には、デューディリジェンスを実施し、M&Aの相手方となる企業の情報を十分に収集・分析することが必要とされており、対象企業の情報を十分に収集・分析できたか否かがM&A取引の成否を決するといっても過言ではない。   しかしながら、M&A取引のためのデューディリジェンスに際して、対象企業から十分な情報が開示されないケースも一定程度存在しており、筆者が現実に携わったM&A取引においても、対象企業によって十分な情報の開示がなされなかったことを主たる理由として、スケジュールや取引条件を変更せざるを得なくなったケースが散見される。   そこで、本稿では、対象企業が情報開示を控える主たる要因を踏まえつつ、M&A取引における対象企業の情報開示に関して注意すべきポイントや実務上の工夫を、M&A取引に関する手続の進捗状況に応じて(1)秘密保持契約や基本合意が締結されるまでの段階、(2)秘密保持契約や基本合意が締結されてから最終契約が締結されるまでの段階、(3)最終契約が締結されてからM&Aが実行されるまでの段階に分けて、整理することとしたい。   なお、本稿中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、必ずしも筆者の所属する法律事務所の意見というわけではない点にご留意いただきたい。  

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第85回 カーブアウトM&Aの難しさ:バリュー・チェーンの視点から

[M&A戦略と会計・税務・財務]
第85回 カーブアウトM&Aの難しさ:バリュー・チェーンの視点から 有料記事です

 山岡 久之(プライスウォーターハウスクーパース パートナー)
はじめに   M&Aは難しいとよく言われる。過去に公表されている幾つかのアンケート結果によれば、成功したM&Aは全体の2割ほどと言われている。複数のアンケートにおいて、同じような水準の結果になっているので、ほぼ間違いないところなのであろう(なお、「成功」「失敗」の定義が不明確な点はお許し願いたい)。このようなこともあり、M&Aの難しさ、なかんずく、買収後の経営の難しさは皆さんが十分に理解するところであるが、何故難しいのかについて、本稿では、バリュー・チェーンを利用して議論してみたい。なお、本文中の意見に関する部分は、筆者の私見であることをあらかじめお断りする。   ご存知の方も多いと思うが、バリュー・チェーンは、後述するように、ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ポーターがその著書「競争優位の戦略」(1985)(以下、「競争優位の戦略」という)において解説した企業の競争優位の源泉分析(すなわち、内部分析)のためのツールである。日本語翻訳版で600ページ以上の大著であり、内容を十分に理解するのも難しいところもあるが、経営者(或いは、事業買収者)が事業を分析するにあたり、当該事業の競争優位性、或いは、他社との差別化要因がどこに存在しているのかを理解するための良いツールとなる。なお、「競争優位の戦略」では、幾つかの業界に関する分析事例(耐久消費財メーカーや航空会社等)も掲載されているので、これらを参考として自社事業や競合相手、或いは、読者の方々が所属されている業界について分析してみるのも面白いと思う(意外な発見があるのではないかと思う)。   そもそも、M&Aにおいては、買収対象企業(事業)の資産の取得が目的なのではなく(幾つかのケースでは、対象会社の保有する特許等が目的となるケースもある。研究開発型のベンチャー企業の買収などはそのような事例であろう)、事業そのものの取得が目的であるので、事業分析(一般にデュー・ディリジェンス、或いは、DDと呼ばれる)が非常に重要となる。一般に、事業分析は外部分析と内部分析により構成される。外部分析は、市場環境分析等を中心としたものであり、当該分析のためのデータ等については、必ずしも対象会社から入手する必要がない。一方、内部分析に必要なデータ等は、原則として、対象会社を通じてのみ入手可能である。したがって、内部分析については、対象会社側に主導権があり、買い手側の作業にデータを開示することで協力するものの、買い手側からすれば、その分析結果には大きな限界が存在していることは明白であろう。  

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【第76回】英国のEU離脱で欧州の中規模M&A市場はどうなる

[Webインタビュー]
【第76回】英国のEU離脱で欧州の中規模M&A市場はどうなる

 ダレン・レッドメイン(リンカーン・インターナショナル シニアアドバイザー 前ロンドン代表)
 マーク・ヴァン・グロンデル(同 マネージング・ディレクター)

 英国のEU離脱決定後、英国及び欧州のM&A市場は長期停滞を予想する向きが大勢である。一方でソフトバンクによるARM社買収をはじめ、ポンド安を英国企業の買収の好機と捉える動きも見られる。中規模M&Aに特化した投資銀行であるリンカーン・インターナショナルのシニアアドバイザー、前ロンドン代表ダレン・レッドメイン氏とマネージング・ディレクターのマーク・ヴァン・グロンデル氏にEU離脱を受けた英国及び欧州の中規模M&A市場の現状と展望を聞いた。 回復基調の欧州M&Aマーケット ―― 2016年6月のEU離脱決定から間もなく半年が経ちますが、英国内では一時混乱したものの、落ち着きを取り戻しているようです。EU離脱決定当時の英国の金融関係者の心境はビートルズの曲で例えると「HELP!」だったのか、「WE CAN WORK IT OUT」(何とかすることが出来るよ)だったのでしょうか(笑)。 レッドメイン 「離脱決定の直後は確かにサプライズで、非常にシビアな影響が通貨や証券市場に出ましたが、新首相が迅速に決まり、組閣も抵抗勢力をうまく取り込むかたちで無難に収まりましたから『WE CAN WORK IT OUT』だったと言っていいでしょう(笑)。離脱の手続きや着地内容についてはこらからの話ですが、いずれにしても長期戦になるということがわかってきました。すぐには何かが大きく変わることはないし、ハードランディングなことも起きないというコンセンスができていると思います」 ―― 英国の中規模M&A市場は離脱決定後どうですか? レッドメイン 「国民投票直前まで残留予想が大半だっただけに、離脱決定直後はM&A市場では規模を問わず進行中だった案件はホールド(中断)を余儀なくされ、これから売りに出そうとしていた案件も日程を無期延期する事態となりました。しかし、その後ポンドの大幅下落を受けて外資が英国企業または在英資産の買収に乗り出すなど、中規模M&A市場はまた動き出しています」 ―― 英国以外の欧州における中規模M&A市場はどうですか? レッドメイン 「欧州域内を主な事業基盤とする企業は業績の先行き不透明感が強く、そうした企業を巡るM&Aでは中断又は延期するケースが増えていたのですが、競争力のある技術などを背景にグローバルに事業を展開する企業は業績に大きな落ち込みがないため、ユーロ安もあって海外勢からの買い意欲は衰えていません。  英国の国民投票の結果について様子見を行うということで、少し動きが止まっていた案件が、国民投票直後の混乱が大分落ち着いたということもあって、結果としては以前よりも増えています。現地では『Brexit Bounce』、つまりBrexitの反動と言っていますが、むしろ活発になっています。その要因としては、やはり今申し上げた通貨安があります。海外企業から見ると安く買収できるということと、売り手の方でも売却価格の目線を少し下げたというか、現実的になってきたということで取引も成立するようになっています。実際、最近ドイツのフランクフルトに行ったのですが、完全にM&Aマーケットは回復しています。もちろんみんな今後の課題があることは認識していますが、うまく収拾できるだろうというコンセンサスができているので欧州でも順調に回復していると言っていいと思います」 重要性を増すJV戦略 ―― ところで、こうした中でリンカーンは新たにJVアドバイザリー事業に参入するとのことですがその狙いは何ですか? グロンデル 「まず第1に、世界の企業売上の35%以上がアライアンスを通じた売り上げとなっているということです。つまり、パートナーシップやアライアンスの成否が企業業績に与える影響は益々大きくなっており、この分野における専門的なアドバイスへの需要が増えているということがあります。  第2に、欧州のM&A件数について回復基調だと申しましたが、M&Aアドバイザーとしては提供するサービスの幅を広げ、追加的な収入源の拡大を図る必要があると考えていました。そこで目を付けたのがJVをはじめとするパートナーシップやアライアンスです。リンカーンが持つグローバルなネットワークが活用できるという強みを活用できると考えたわけです」 ―― このJVのアドバイザリーをおやりになるというのは、対象は英国企業とのJVということになりますか。 レッドメイン 「英国企業とのJVに対するサービスに限りません。リンカーンのグローバルなネットワークを活かして世界中の企業を対象としています」 JVやアライアンスで成功するためのポイント ―― 日本企業によるJVアドバイザリーに対するニーズは多いですか? グロンデル 「日本企業は世界的に見ても…  

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第86回 デュー・ディリジェンスについて

[M&A戦略と会計・税務・財務]
第86回 デュー・ディリジェンスについて 有料記事です

 山岡 久之(プライスウォーターハウスクーパース パートナー)
はじめに   先月号では「カーブアウトM&Aの難しさ:バリューチェーンの視点から」と題して、ハーバード・ビジネススクール教授のマイケル・E・ポーターがその著「競争優位の戦略」で取り上げた競争優位の源泉分析のツール(いわゆる、「バリュー・チェーン・モデル」)を利用して買収後の事業経営の難しさについて述べさせていただいた。   本稿では、M&Aのプロセスにおいて必ず実施されるデュー・ディリジェンス、すなわち、買収の是非に関する意思決定、買収価格の算定、および買収後の経営において参考となる情報の収集、等を目的として実施される作業に関する難しさと限界について確認をしておきたい。なお、本稿においては財務デュー・ディリジェンスについて述べさせていただく。また、本文中の意見に関する部分は、筆者の私見であることをあらかじめお断りする。 デュー・ディリジェンス(Due Diligence(DD))とは   デュー・ディリジェンスという言葉は、M&Aを進めるにあたって必ず出てくる言葉であり、今では、一般的な用語として通用しているが、まず、デュー・ディリジェンスの意味について確認しておきたい。   デュー・ディリジェンス(Due Diligence) とは、オックスフォードビジネス英語辞典によると以下のように定義されている。 1.  the process of taking great care in doing something or deciding something, especially in buying or selling something 2.  a process in which somebody examines the financial records, documents etc. of a business  in order to decide whether they want to buy it and how much money to offer   すなわち、デュー・ディリジェンスとは、ビジネスにおいて合併や株式取得に際して行われる対象となる会社、或いは、事業の調査・分析であり、買収するかどうかの意思決定、提示価格の算定、潜在的な損害を回避するために適切な担当者によって実施される細心の注意、ということになるであろう。   このように定義されているデュー・ディリジェンスであるが、その作業内容とクライアントへの報告事項は過去20年間において大きく変遷している。以下、簡単にその変遷を確認してみたい。  

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事業承継M&Aにおける株式の帰属に関する問題点

[M&A戦略と法務]
事業承継M&Aにおける株式の帰属に関する問題点 有料記事です

 高橋 聖(TMI法律事務所 弁護士)
1. はじめに   中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則(平成21年経済産業省令第22号)等の一部改正省令が、平成25年7月1日に公布され、いわゆる事業承継税制の適用が拡充されることとなった。これにより、原則として、平成27年1月1日以降に相続等により取得する財産に係る相続税等については、①納税猶予制度の適用を受けられる者が先代経営者の親族以外にも拡張される、②先代経営者が贈与後に引き続き会社の役員として残留することが可能となる、③相続又は贈与時以降の雇用確保要件が5年間平均での8割以上の雇用維持へと緩和される等の見直しが行われることとなった。   近時、中小企業における後継者不在の問題が深刻化しているところであるが、上記事業承継税制の改正は、相続や贈与による後継者への事業承継を促進する施策として評価できる。もっとも、事業承継税制の適用を受けられるのは、同族関係者で発行済株式総数の過半数を保有する場合で、かつ先代経営者が筆頭株主である場合等、一定の要件を充足する中小企業に限定されており、また、納税猶予の適用を受け続けるためには、後継者が相続・贈与を受けた株式を継続して保有することや、5年間会社の代表者を務めることが要求される等、経営環境の変化に応じた柔軟な対応を阻害する事態も想定される。さらには、20年前には中小企業の親族内での事業承継の割合が90%以上であったのが、現在では、小規模事業者で約75%、中規模企業では約54%にまで低下している(注1)ことからも見て取れるように、今後は、全国的な少子化傾向とも相俟って、親族内での後継者不足は進み、中小企業における「身内外」への事業承継が増加することが予想される。 2. 事業承継M&Aの特徴   先代経営者の親族以外への事業承継の手段の一つとして、第三者への事業の売却(M&A)が挙げられる。事業承継の手段としてのM&Aに対しては、適任な後継者又は後継候補者がいない中小企業の経営者においては、その約3割が関心を持つところであり(注2)、事業承継の有力な手法として定着しつつある。   法務的な観点から見た場合、事業承継M&Aにはいくつかの特徴が挙げられる。   一つには、事業承継の対象となる会社には、会社設立に際して発起人が7名以上要求されていた平成2年の商法改正以前に設立された会社が少なくないため、会社の名義上の株主と実質的な株主との間に齟齬が生じている、いわゆる名義株が存在するケースが見られることである。また、多くの場合、事業承継の対象となる会社は、長年にわたって外部からの関与なく創業者一族のみによって運営されてきたため、株主名簿、株主総会議事録、取締役会議事録等の法令上作成が義務付けられる書類が作成されていない、法令上必要とされる手続が履践されていない、過去の株主の変遷について十分に把握できない等の状態にあることも稀ではない。   以下では、これら事業承継M&Aに見られる特徴から発生する法的問題点のうち、株式の帰属に関するものについて紹介し、実務上の対応策を検討する。  

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第80回 グローバル企業の人材マネジメント(上)

[ポストM&A戦略]
第80回 グローバル企業の人材マネジメント(上) 有料記事です

 竹田 年朗(マーサー ジャパン グローバルM&Aコンサルティング パートナー)
  買収後の統合は、内容の差こそあれ、どのような案件でも不可欠である。その統合後には、新しい組織を円滑に運営するために、その統合の性質や程度に応じて人材マネジメントの統合も行われるのが通常である。人材マネジメントとは、各種の人事制度はもとより、採用や育成など、人材に関する計画や運用を含む広範な概念のことである。一般従業員まで含めると、対象となる社員数は多く、項目は多岐にわたり、内容は詳細で各国の事情も反映されるので、一般に、何についてどこまで本社が関与するのかが、効果と効率の両面から問題となる。   クロスボーダーM&Aを重ねると、その行きつく先に位置するのは、グローバルに操業する企業であろう。今回は、先行するグローバル企業においてどのような人材マネジメントが行われているのか、重要なポイントを解説したい。 グローバルに操業する企業はどのような姿をしているのか   企業が自力での成長(Organic Growth)やM&Aによる成長を成功裡に重ねていくと、起業した国からその他の国にヒト・モノ・カネ・情報が流れていくモデルをいずれは卒業し、世界のどの拠点からでも新しい事業が起こり、世界のどの拠点にでも優れた人材が参画してそこからグローバルの幹部に登用されるモデルに移行する、と言われている。すると、グローバルの優秀人材を縦横無尽に活用できる企業と比較すると、日本の優秀人材に偏って依存するこれまでの日本企業は構造的に不利、と言わざるをえないだろう。日本の教育を受けて育った人に優れた人材は多く、主にそのような人材から構成される日本企業に優れた企業は多いとはいえ、選考対象者の母数が圧倒的に違うからである。もちろん、英語の問題もある。   このような理解を企業の発展ステージを踏まえて表したのが、図1である。まず、日本市場を主体とする日本企業の時代(図の左上1.)には、日本から海外事業を統括するのが自然である。この段階の本社の経営層のほとんどは、日本で教育を受け、日本市場を相手にして成長した人材、つまり日本人であると言ってよいだろう。   現地人材が本社の経営層となるイメージは、このモデルではまずない。それはなぜかと言うと、言葉や文化の問題を脇においたとしても、最も重要で最大の市場である日本市場での経験が、幹部となるには圧倒的に足りていないからである。要するに日本市場が海外市場よりはるかに重要なので、そういう判断になる。

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ダイドードリンコ

[データファイル [注目企業のM&A戦略を追う]]
ダイドードリンコ 業界再編が進む中、独自のビジネスモデルで事業拡大を目指す

1.寡占化する清涼飲料市場  清涼飲料は成熟市場と言われているものの、国内出荷額はここ数年微増で推移している(図表1)。近年猛暑が続いていることに加えて、食品メーカーによる商品ラインアップの拡充、スーパー、ドラッグストア等による価格の引き下げ、また、コンビニエンスストアなどでのPB商品取り扱いといった企業努力が一定の成果を生んできたと考えられる。  スーパー、コンビニ等に並ぶもう一つの主要な販売チャネルは自動販売機(以下、自販機。)である。チャネルとしては約3割を占めているが、スーパー、コンビニの飲料販売拡大やコンビニ店頭での出来立てコーヒーなどの普及もありその割合は低下傾向。2000年代、国内自販機普及台数はほぼ横ばいの約250万台(文末注1参照)で推移してきたと伝えられている。  しかし、メーカー側からみれば小売りからの値下げ圧力を受けにくく、無人で営業でき、設置に広いスペースは不要である。消費者の目線でいえば24時間、ワンタッチで商品を購入でき利便性が高い。最近では、災害支援型自販機やAED(自動体外式除細動器)付帯・搭載の自販機などといった社会貢献の側面を持つものも現れた。チャネルとしての割合が低下したとはいえ、自販機の特徴を考えれば飲料メーカーにとって依然として重要な販路であろう。  これまで、清涼飲料業界では代表的な大型M&Aとして、2012年のアサヒグループホールディングスによる味の素子会社のカルピス買収、2015年のサントリー食品インターナショナルによるジャパンビバレッジホールディングス等JT子会社の買収があった。アサヒは2001年に子会社のアサヒ飲料がカルピスと清涼飲料を扱う自販機での相互販売契約を締結しており、2008年には自販機事業を統合していた。サントリー食品インターナショナルが買収したジャパンビバレッジホールディングスは、自販機事業を主要事業としていた。買収の目的の一つは自販機がチャネルとして重要である反面、飽和状態と言われていることに鑑み、一層の効率化、規模拡大による投資資金の確保などを図ることであった。  これにより、国内清涼飲料市場は2強と言われるコカ・コーラグループとサントリー食品インターナショナルで約5割のシェア(販売数量ベース)を占め、これにアサヒ飲料、キリンビバレッジ、伊藤園までを含めると計5社で約85%と伝えられており、寡占状態になっている。残りの約15%にはポッカサッポロフード&ビバレッジ、大塚製薬、ダイドードリンコなどが含まれる。 2.再編から距離を置くダイドードリンコ~事業概要と今後の経営方針~  大手メーカーと比べて売り上げ規模は小さいものの、経営統合やこれを前提とした資本・業務提携から距離を置いているのがダイドードリンコである。同社の祖業は配置薬業であった。1956年に設立された大同薬品工業として事業をスタートし、その後、ドリンク剤の販売などを手がけるようになった。そして、1973年に、当時運転手に眠気覚ましとして人気を集めた缶コーヒー事業に参入した。この清涼飲料販売事業が収益の第2の柱となり始めたことを機に、1975年には同事業を分社化してダイドー(現ダイドードリンコ)を設立。現在では同社の主力事業となっている。さらに、HOTとCOLDが同時販売できる自販機の登場を機に、自販機事業に参入した。2012年に入るとフルーツデザートゼリー市場シェアNo.1のたらみ(長崎市)を買収してグループの第3の柱とし、現在に至っている。  ダイドードリンコの2016年1月期の売上高は1499億円、当期純利益は23億円だった。現在、売上高構成を「飲料販売」、「飲料受託製造」「食品製造販売」の3部門に分類している(図表2)。  中核事業である「飲料販売」の売上高は1242億円と、全体の83%を占める。うち、売上の約85%は自販機によるもので、商品別ではコーヒー飲料が57%を占める。自社工場を持たないファブレス体制で、生産を外部の協力工場に全て委託しており、物流もアウトソーシングしている。  「飲料受託製造」は売上高85億円。全額出資子会社の大同薬品工業(奈良県葛城市)がドリンク剤の研究、開発、製造に取り組み…  

2016年1-12月のM&A件数と金額

2016.12.31現在 集計

  IN-IN IN-OUT OUT-IN 合計
件数 (件) 1,816 635 201 2,652
増加率 9.3% 13.4% -2.4% 9.2%
金額 (億円) 36,534

104,011

25,587 166,133
増加率 -7.6%

-7.2%

150.1% 2.6%

 *2016年1-12月の日本企業のM&A動向は、こちら

■第15回マールM&Aセミナー|2017年2月9日|データで読み解くベンチャー投資の最新動向 ~成長・注目分野と事業会社のベンチャー投資を分析~|北村 彰 氏(株式会社ジャパンベンチャーリサーチ 代表取締役)

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