レコフデータは1985年以降のM&Aデータベースを構築しています

キーワード 一覧

M&A速報

随時
更新

【第2回】 M&Aにおけるコミュニケーションの実践

スキルアップ

[【IR戦略】海外M&Aを成功に導くためのコミュニケーション戦略(アシュトン・コンサルティング)]

NEW 【第2回】 M&Aにおけるコミュニケーションの実践

ダン・アンダーウッド(アシュトン・コンサルティング 最高経営責任者)

 第2回からは実践編として、実際にコミュニケーション戦略を立てる場合の考え方や手法を説明していきます。

M&Aにおける主なマイルストーン

 ステークホルダー(利害関係者)とのコミュニケーション上の主なマイルストーンには次のようなものがあります。

0. M&A提案後~交渉過程:準備期間
1. MOU締結・発表
2. MOU締結~クロージング
3. クロージング(取引完了)
4. PMI(統合開始)

 それぞれの段階において、検討・準備すべき事柄や対応方法は異なってきますが、日本企業による海外企業との一般的なM&A(敵対的買収ではない)の場合を念頭に、実際にどのような検討・準備を行う必要があるのかを説明していきます。

対外発表へ向けた基礎準備

企業ウェブサイト

 M&A案件については、企業の説明責任を果たすという立場から、適切に開示することが求められています。特に海外M&Aの場合、海外のステークホルダー(投資家、対象企業の従業員など)が入手できる情報は、インターネットがあるとは言え、日本語という言語の壁もあり相対的に限られることになります。そのため、自社が発信源となり、積極的に外国語(最低限、英語)での情報を発信していくことが重要です。

 今では多くの日本企業が、英語または複数言語での企業ウェブサイトを設けています。ただ、中には日本語の企業情報や会社沿革のページをそのまま英訳しただけだったり、日本語の思考で書かれた英文で、外国人には意味が分かりにくいキャチコピーや表現が使われていたりというケースも見受けられます。

 M&Aの発表後、対象先企業のステークホルダーは最初に企業サイトにアクセスし、その企業のことを学ぼうとします。ですから、M&A発表前にあらかじめ、ネイティブのプロ(コピーライターや編集ライター)の力を借りて、そのようなステークホルダーに良い印象を持たれるようなコンテンツ(わかりやすく書かれた企業ミッション、ストーリー仕立ての会社沿革、トップや従業員の人となりがわかるようなメッセージなど)を充実させておくことが肝要です。外国語サイトを設けていないという企業の場合は、当該M&A取引に関する情報に特化したマイクロサイト(特設ウェブページ)を立ち上げるという手もあります。

 企業ウェブサイトは、M&Aのクロージングまで適宜、情報を開示していく情報発信メディアとして有効活用しましょう。

メディアリーク対策

 M&Aの交渉から基本合意、その対外発表に至る過程で、コミュニケーションで一番気にしなくてはいけないのが、メディア(報道機関)への情報リークです。優秀な記者ほど、交渉の初期段階から情報をつかみ、当事者だけでなく周辺の関係者からも情報を仕入れ、基本合意に至ったタイミングかつ企業の公式対外発表前に、スクープ(「特ダネ」)として報道しようとします。かつては、一部の懇意にしている記者にのみ事前に情報をリークし、「特ダネ」として大きく報道された後に、対外発表をするということもありました。しかし、公式な対外発表以前に関連情報を第三者に伝えることは、適時開示規制やインサイダー規制等に反する行為であり、法的リスクを伴います。公式の対外発表までは、第三者からの問い合わせに回答しないというスタンスで臨むケースが大半です。

 対外発表まで回答しないという方針を取る場合、準備が必要なのが、関係者間での対応認識合わせと「ホールディング・ステートメント」です。

 情報を入手した記者は、報道する直前の段階で、役員やM&Aに関わる担当者などへ直接、個別に問い合わせをします。これには、情報の最終確認(裏付け取り)と、報道予告の意味合いがあります。早朝や夜などに、不意打ちで役員の自宅などに訪問し、内密で話をするという場合もあります。そういった場合の対応方法や、即時に必要な関係者へ問い合わせ内容を共有するというプロセスの認識を合わせておく必要があります。

 「ホールディング・ステートメント」は、事前に問い合わせが来た場合、または、リーク報道により他の報道機関から問い合わせが来た時に使う、あらかじめ準備された公…


■筆者履歴


ダン・アンダーウッド(Dan Underwood 最高経営責任者)
ウェリントン・スクール・オブ・ジャーナリズムならびにオタゴ・スクール・オブ・フィジオセラピーを卒業。オタゴ大学より物理療法免許取得。1998年日本に拠点を置くまでの7年間はフリージャーナリストとして、ニュージーランドとオーストラリアの媒体向けに幅広く執筆活動を行う。2002年に共同出資パートナーとしてアシュトン・コンサルティングの経営に参画。ジョン・サンリーと共に、多様な顧客基盤、バイリンガルな企業文化、そして幅広い知見を有する日本有数のクロスボーダーのPR企業へと牽引。日本語に堪能で、多岐に渡る業界の顧客にアドバイスを提供する中、特にM&Aコミュニケーション危機管理対応のチーム統括に加え、メディアトレーニングや幹部向けスピーチトレーニングを行っている。
新型コロナウイルス治療に向け、M&A効果最大活用が期待される武田薬品工業

速報・トピックス

NTT、東京センチュリーと資本業務提携

マーケット動向

[マーケットを読む ~今月のM&A状況~]

NTT、東京センチュリーと資本業務提携

上場会社が第三者割当により株式を発行する場合の制度概要

M&A戦略・実務

[M&A戦略と法務]

上場会社が第三者割当により株式を発行する場合の制度概要

和藤 誠治(TMI総合法律事務所 パートナー弁護士)

岸田祐介 スターフェスティバル代表取締役 CEO

座談会・インタビュー

[連載対談 THE GREAT INNOVATORS ―― 原田泳幸と未来を牽引するイノベーターたち]

岸田祐介 スターフェスティバル代表取締役 CEO

原田 泳幸(ゴンチャジャパン 代表取締役会長兼社長兼CEO、原田泳幸事務所代表取締役)
岸田 祐介(スターフェスティバル代表取締役 CEO)
久保田 朋彦(GCAテクノベーション 代表取締役)(司会)

【第12回】山梨中央銀行 コンサルティング営業部・西東京コンサルティング営業部

企業研究

[地域金融機関に聞く「M&Aによる地域活性化の現場」]

【第12回】山梨中央銀行 コンサルティング営業部・西東京コンサルティング営業部

聞き手:日本政策投資銀行 企業戦略部

【i-nest capital】エンターテインメント&ライフスタイル領域を中心に、ベンチャー投資を通じて新産業を創造

企業研究

【第3回】 カーブアウトM&Aにおける法務デュー・ディリジェンス(セラーズ・デュー・ディリジェンスを中心に)

スキルアップ

[【法務】カーブアウトM&A の実務と課題(柴田・鈴木・中田法律事務所 柴田堅太郎・中田裕人弁護士)]

【第3回】 カーブアウトM&Aにおける法務デュー・ディリジェンス(セラーズ・デュー・ディリジェンスを中心に)

柴田 堅太郎(柴田・鈴木・中田法律事務所 パートナー弁護士)
中田 裕人(柴田・鈴木・中田法律事務所 パートナー弁護士)

【第2回】 M&Aにおけるコミュニケーションの実践

スキルアップ

[【IR戦略】海外M&Aを成功に導くためのコミュニケーション戦略(アシュトン・コンサルティング)]

NEW 【第2回】 M&Aにおけるコミュニケーションの実践

ダン・アンダーウッド(アシュトン・コンサルティング 最高経営責任者)

日本企業の勝算

スキルアップ

[M&A関連本紹介]

NEW 日本企業の勝算

デービッド・アトキンソン /著

新型コロナでM&A市場はどうなってしまうのか

速報・トピックス

速報・トピックス

スキルアップ

速報・トピックス

ピックアップ

M&A法務

[座談会]2019年の企業法制の振り返りと論点~グループガバナンス指針/MBO指針/ヘッジファンド・アクティビズム他~

[対談・座談会]

[座談会]2019年の企業法制の振り返りと論点~グループガバナンス指針/MBO指針/ヘッジファンド・アクティビズム他~

【出席者】
石﨑 泰哲(西村あさひ法律事務所 パートナー 弁護士)
三和 裕美子(明治大学 商学研究科 教授)
山田 剛志(成城大学 法学部 教授)(以上 五十音順)
武井 一浩(西村あさひ法律事務所 パートナー 弁護士)(司会)

事業再生

[座談会]中小企業の事業承継・再生支援とPEファンドの役割

[対談・座談会]

[座談会]中小企業の事業承継・再生支援とPEファンドの役割

【出席者】(五十音順)
阿南 雅哉(京都銀行 専務取締役)
安東 泰志(ニューホライズン キャピタル 代表取締役会長)(司会)
西内 幸男(独立行政法人 中小企業基盤整備機構 ファンド事業部部長)

ベンチャー

[対談]日本企業のイノベーションの起こし方

[対談・座談会]

[対談]日本企業のイノベーションの起こし方

原田 泳幸(ゴンチャジャパン 代表取締役会長兼社長兼CEO、原田泳幸事務所代表取締役)
加藤 崇(Fracta CEO)
久保田 朋彦(GCAテクノベーション 代表取締役)(司会)

2020年1-2月のM&A件数と金額

2020.2.29現在 集計
 IN-ININ-OUTOUT-IN合計
件数 (件)45313423610
増加率-3.6%-8.2%-45.2%-7.3%
金額 (億円)5,4524,5151,94711,914
増加率6.5%-56.6%115.0%-27.5%
  • ※2019年1-12月の日本企業のM&A動向は、こちら
  • ※増加率は前年同期比 [M&Aとは]
M&A専門誌 マール最新号

M&A専門誌マール

M&A専門誌マール

「MARR(マール)」は、日本で唯一のM&A専門誌で、「記事編」と「統計とデータ編」で構成されています。

レコフM&Aデータベース

レコフM&Aデータベース

「レコフM&Aデータベース」は、日本企業のM&Aなどどこよりも網羅的に、即日性をもって構築している日本で最も信頼性の高いデータベースです。

セミナー

セミナー

マールの誌面にご登場いただいた実務家、研究者などM&Aの専門家を講師としてお招きし、成功に導くポイント、M&Aの全体プロセスと意思決定手続き、実証研究から見た分析などについてご講演いただきます。

SPEEDA RECOF

SPEEDA RECOF

「SPEEDA RECOF」とは「レコフM&Aデータベース」と株式会社ユーザベースが開発・運営する企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」がシステム連携します。

NIKKEI TELECOM日経テレコン 日経バリューサーチ

日経テレコン

2002年7月に、日本経済新聞デジタルメディアが運営する日経テレコンの「レコフM&A情報」を通じてM&Aデータの提供を開始しました。

M&Aに関するお問い合わせ、ご相談は
こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせフォーム