寄稿・視点

ピックアップ

2017年12月号 278号
禁止期間経過後の訴訟提起事案に学ぶ米国独占禁止法上のリスクとその対応 有料記事です

 木下 万暁(サウスゲイト法律事務所・外国法共同事業 弁護士・カリフォルニア州弁護士)
 エリック・マークス(サウスゲイト法律事務所・外国法共同事業 外国法事務弁護士・カリフォルニア州弁護士)

1. 独占禁止法上の禁止期間とクリアランス   日本では、一定の企業結合を行おうとする当事者は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下「独占禁止法」という)の規定に従い、公正取引委員会に事前の届出を行うこととされ、当該届出受理の日から30日を経過するまでは当該取引をしてはならないとされている。かかる30日の期間は禁止期間又は待機期間と呼ばれる。日本では、この期間において公正取引委員会が審査を行い、排除措置命令を行わない旨の通知書(「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第九条から第十六条までの規定による認可の申請、報告及び届出等に関する規則」第9条)が交付された場合には、企業結合を行おうとする当事者は、当該企業結合取引には独占禁止法上の問題はないものとして、当該企業結合取引を実施することができる。この禁止期間の経過や通知書の交付は、実務ではクリアランスの取得とも呼ばれ、企業結合取引を実施することが独占禁止法上問題ないことが「クリア」になったと当事者は理解することとなる。   しかし、どうやら米国の取扱いはこれと少し異なるようである。2017年9月26日、米国司法省は、Parker-HannifinによるCLARCOR(取引金額43億米ドル)の買収案件につき、既に事前の届出がなされ、禁止期間が経過し、取引実施から実に7カ月が経過した状態であったにもかかわらず、その取引の一部の事業を元に戻すことを求めて両当事者に対して訴訟を提起した。Parker-Hannifinによれば、該当する事業の価値は僅か2000万米ドル(全体の取引金額の僅か5%以下)に過ぎないとのことである。これは米国のM&A実務においてこれからどういう意味を持つのだろうか。 2.米国法上の届出義務と禁止期間

寄稿・寄稿フォーラム

M&Aの実務で活躍されている、弁護士、会計士、コンサルタントなどの専門家や政策担当者の方々が執筆する、寄稿フォーラムです。今何が起こっているかを、専門的立場から解説します。

視点

学者・専門家の提言コーナー。企業価値、コーポレートガバナンス、買収ルールのあり方、企業結合会計など、さまざまな角度からM&Aを考え、新しい視点を提示していただきます。

■新シリーズスタート! 事業承継M&Aの法務|高橋聖弁護士(ソシアス総合法律事務所)
<速報>公表アドバイザー情報
  • M&A専門誌マール 最新号
  • M&A専門誌マールのお申し込み
  • 商品のFAXお申込書
アクセスランキング
[ PR ]

■東京建物アメニティサポート|マンション管理事業の譲渡・承継情報募集中!

キャンペーン情報|M&A専門誌マールを無料でお試しいただけます
次号予告と編集後記|M&A専門誌マール
皆様からのご意見・ご要望をお待ちしております。

 

レコフM&Aデータベース

LOGIN

  • 特徴と機能についてをムービーでご紹介。
  • MOVIE
  • トライアルはこちら
M&A専門誌マール
  • M&A専門誌マール
  • お申込みはこちら

具体的なM&Aのご相談はこちらへ

企業戦略に沿ったM&A実現をサポート 株式会社レコフ

レコフ クロスボーダーセミナー

M&Aアンケート

「MARR2017」(M&Aレポート2017)の「第4部 アンケート調査」から抜粋。Aコース会員・EXコース会員向けの限定コンテンツです。

worlding
日経バリューサーチ
NIKKEI TELECOM日経テレコン

日経テレコンの「レコフM&A情報」では、M&A、グループ内M&A、分社・分割、持株会社などの関連データのほかに、防衛策データも提供しています。

 

SPEEDA
M&Aフォーラム
pagetop