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2017年4月号 270号
第145回 ドラッグストア・調剤業界 ドラッグストア再編の核となるイオン、調剤業界は“19年問題”でM&A加速 有料記事です

 編集部
ドラッグストア・調剤業界の市場規模   ドラッグストアは医薬品、化粧品をメインに食品や日用雑貨を取扱う小売店で、日本チェーンドラッグストア協会によると日本における市場規模は2015年度約6.1兆円となっている。また、処方箋による調剤を行う調剤薬局が扱う調剤医療費(電算処理分)は15年度7兆8192億円(厚生労働省「調剤医療費の動向(平成27年度)」)に上っている。   ドラッグストアは品揃えの利便性、訪日外国人観光客の増加などで、また調剤薬局は政府による医薬分業政策を追い風に市場規模を拡大してきた。   ドラッグストア市場は15年にも約6.1兆円規模で横ばいとなっていることから、成熟産業化してきているとの見方もできる。一方の調剤薬局業界も、薬の処方と調剤を分離し、それぞれを医師、薬剤師が分担して行う医薬分業がすでに15年度には70%まで進み、完全分業に近づきつつある中で、2年ごとに行われる診療報酬・薬価改定によって収益確保が厳しくなってきている。さらに薬剤師確保問題などもあって、中小の調剤薬局は大きな岐路に立たされているのが現状だ。 ドラッグストア業界各社の戦略   大手ドラッグストア業界の15年度売上高トップ5は次の通り。   1位マツモトキヨシホールディングス(HD)5360億5200万円、2位ウエルシアHD5284億200万円、3位ツルハHD5275億800万円、4位サンドラッグ5037億7300万円、5位コスモス薬品4472億7300万円。   業界トップのマツモトキヨシHDは、戦略として「HBC」(ヘルス&ビューティーケア)を掲げているように、医薬品、化粧品、トイレタリー商品といった健康・美容関連商品が全売上高の7割を占める。「ビッグデータの収集と利活用」及び「マーケティング技法の充実」を基軸に、事業規模の拡大を目指してきた点が特徴だ。また、07年から中国で普及しているクレジットカード「銀聯(ぎんれん)カード」の取り扱いをスタートさせて、中国人観光客などに代表される「爆買い」に対応することで売り上げを伸ばしてきた。さらに、全国各地で中堅地場ドラッグを傘下に収めており、12年4月に東北のダルマ薬局、同年10月には兵庫県のモリスリテール、13年2月に愛知県の杉浦薬局、同年12月に金沢、石川に地盤を持つ示野薬局を買収している。   実は、16年3月期の決算でマツモトキヨシHDは20年ぶりに業界首位転落が囁かれていた。M&Aに積極的な業界2位のウエルシアHDがマツモトキヨシHDを上回るのではないかとの予想が出ていたのだ。   結果は何とかマツキヨが首位の座を死守した形になった。しかし、17年第2四半期の売上高を見ると、1位がウエルシアHDの3109億円で、2位ツルハHD2890億円、3位マツモトキヨシHD2664億円とマツモトキヨシHDは3位に後退しており、4位のサンドラッグHDが2607億円と追い上げてきている状態だ。   2位のウエルシアHDは関東で調剤併設率が7割以上を占めるドラッグストアだが、イオンが15年子会社化して業界の注目を集めた。イオンはジャスコの時代から各地のドラッグストアに1~3割程度の出資を行い、ウエルシアHDの他、ツルハHD、CFSコーポレーションなど11社と「ハピコム」という名称で緩やかな連合を組んできた。CFSコーポレーションは07~08年にCFSグループが調剤薬局最大手アインファーマシーズとの経営統合を発表し、それにイオンが反発して委任状争奪戦を展開した末、子会社化したという経緯もあった。そのCFSコーポレーションとウエルシアHDは15年9月1日付けで経営統合。CFSコーポレーションはウエルシアHDの100%子会社となっている。   第3位のツルハHDは、「調剤併設型ドラッグストア」を推進しているのが特徴。同社の調剤実施店舗数は385店、調剤部門の売上高は537億7600万円となっている(ちなみに、調剤部門の売上高トップのウエルシアHDの調剤実施店舗数は894店、調剤部門の売上高は764億8700万円)。ツルハHDは北海道・東北地区ではシェアNO.1で東日本を代表するドラッグストア・調剤薬局チェーンとなっており、現在は関東・関西圏への出店を積極的に行っているほか、資本業務提携やM&Aなども積極的で、13年12月には広島県を中心として中国地方に140店舗を展開しているドラッグストア・調剤薬局を展開するハーティウォンツを買収している。   第4位のサンドラッグは、中期計画として18年3月期連結売上高7000億円を掲げる。「サンドラッグ」を中心とするドラッグストア事業に加えて、「ダイレックス」によるディスカウントストア事業も展開している。ドラッグストア事業は関東・東海・関西の大都市圏、はディスカウントストア事業は九州、甲信越地区への出店で事業規模拡大を図っている。   第5位のコスモス薬品は関東ではなじみがないが、「ディスカウント ドラッグコスモス」というチェーン名で九州を中心としてドラッグストアチェーン店を展開してきた。04年11月にマザーズに上場し、06年5月に東京証券取引所1部に上場した。16年12月末時点における店舗数は、九州地区に493店(うち調剤薬局1店)、中国地区120店、四国地区90店、関西地区69店、中部地区6店の778店を持つ。 高収益で注目されるドラッグチェーン企業は?   「コスモス薬品は…  

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