[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]
2014年12月号 242号
(2014/11/15)
デジタル化の波とアジア企業との競合で苦戦が続くAV機器メーカーに比べ、精密機器業界各社の業績は比較的安定している。高いブランド力、海外企業に真似のできない光学の「擦り合わせ」技術、各社が総合化ではなく、得意分野への特化を進めてきた点、等がその背景といえる。しかし、デジタルカメラ市場は成熟化し、オフィス機器でも先進国市場ではこれまでのような成長が期待できなくなっている。こうした中で、精密大手各社は新たな事業の育成を目指して、M&A戦略を本格化させようとしている。
デジタル化の波と韓国、台湾メーカーとの競争に追われて苦戦が続くAV機器メーカーに比べ、同じデジタル機器でも精密機器各社の業績は比較的安定している。売上高営業利益率でみると、パナソニック、シャープは3%台、ソニーはわずか0.3%と低迷しているのに対して、精密各社はキヤノン、コニカミノルタ、オリンパスが9%~10%。リコーやニコンでも5%~6%前後を維持している(いずれも2013年度実績)(図表参照)。
*Cコース会員の方は、最新号から過去3号分の記事をご覧いただけます
マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。
――4月1日「オリックス・クレジット」から「ドコモ・ファイナンス」に社名変更
[Webインタビュー]