レコフデータは1985年以降のM&Aデータベースを構築しています

キーワード 一覧

[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2021年6月号 320号

(2021/05/19)

【東京センチュリー】アドバンテッジパートナーズとの資本提携で注目される脱“リース”戦略

――「金融×サービス×事業」の3軸融合による「金融機能を持つ事業会社」への変革

中島弘一・東京センチュリー エグゼクティブ・フェロー(左)と山﨑慎太郎・同執行役員 スペシャルティ営業推進部門長補佐兼スペシャルティ営業第一部門長補佐

中島弘一・東京センチュリー エグゼクティブ・フェロー(左)と山﨑慎太郎・同執行役員 スペシャルティ営業推進部門長補佐兼スペシャルティ営業第一部門長補佐

キューサイの全株式を共同取得

 2021年1月、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスが保有するキューサイの全株式をユーグレナ、投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(AP)、リース大手の東京センチュリーの3社が買収した。買収スキームは、3社が出資する特別目的会社(SPC)を通じて、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス(HD)が保有するキューサイの全株式を共同取得するというものだが、資金量や事業支援アングルが求められる大型カーブアウトM&A市場における新たな取組類型として注目された。

 東京センチュリーは、プリンシパル・インベストメント事業を同社の成長期待分野と捉えている。中堅・中小企業における事業承継ニーズや大企業における事業の選択と集中の重要性の高まりを背景としたカーブアウトニーズなど、取引先が抱える課題や経営戦略・経営改革へのソリューションとして、2019年10月にプリンシパル・インベストメントビジネスへの本格的参入を図るため、APグループと戦略的提携を行うことを決定。2020年7月にAPグループ持株会社の発行済普通株式の14.9%の取得およびエクイティファイナンスを引き受けた。キューサイの買収は、APグループとの戦略的提携の第一号案件となる。

 東京センチュリーは、センチュリー・リーシング・システムと東京リースの合併によって2009年4月に発足。2008年のリース会計基準変更に伴う「伝統的ファイナンスリース」のオフバランスとしての利便性が低下したことや低金利の環境継続なども影響し、同社は「伝統的ファイナンスリース」だけの生業では生き残れないと判断。2016年に従来型リースからの脱却を目指すというビジネスモデルの変革を鮮明にするため、社名から「リース」を外して「東京センチュリー」に変更し、社会ニーズに機動的に対応する「金融機能を持つ事業会社」への変革を打ち出した。

 2020年3月期の売上高は、オリックス(2兆2803億円)、三井住友ファイナンス(1兆5137億円)に次ぐ業界3位(1兆1666億円)、営業利益は前期比13.7%増の883億円、経常利益は5.5%増の911億円、当期純利益は7.7%増の563億円となり、経常利益は11期連続、当期純利益は9期連続で過去最高益を更新している。

 同社の事業は、国内リース事業分野、国内オート事業分野、スペシャルティ事業分野、国際事業分野の4つのセグメントで構成されているが、ここ10年間にわたって同社の成長をけん引してきたのが、スペシャルティ事業分野。従来から手掛けてきたリースやファイナンス、ファクタリングといった金融事業だけにとどまらず、優良なパートナー企業を発掘し、自らも事業の運営に関わってビジネスを展開する方向に大きく舵を切るという戦略のもと、船舶、航空機、環境・エネルギー、不動産、ストラクチャード・ファイナンスを柱に『金融×サービス×事業』のビジネスモデルを作り上げ、高い成長を牽引してきた。APグループとの戦略的提携もこのスペシャルティ事業分野が行っている。

 この3月まで、執行役員副社長として同社のスペシャルティ営業推進部門を統括してきた中島弘一エグゼクティブ・フェローと山﨑慎太郎執行役員に東京センチュリーのスペシャルティ事業戦略を聞いた。

<インタビュー>
M&Aも活用して新たなビジネスモデルを創出

 中島 弘一(東京センチュリー エグゼクティブ・フェロー)
 山﨑 慎太郎(同執行役員 スペシャルティ営業推進部門長補佐兼スペシャルティ営業第一部門長補佐)

営業資産残高の45%を占めるスペシャルティ事業

―― 東京センチュリーは、過去10年間で事業構成を大きく組み替えてきました。営業資産残高に占める国内リース事業は2009年の81%から20年には31%へと構成比を下げる一方、スペシャルティ事業分野は12%から45%へと大きく変化しています。東京センチュリーの事業構成変革の戦略的な意味についてお聞かせください。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、Cコース会員、EXコース会員限定です

*Cコース会員の方は、最新号から過去3号分の記事をご覧いただけます

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

[無料・有料会員を選択]

会員登録

バックナンバー

おすすめ記事

M&A専門誌 マール最新号

アクセスランキング


M&A専門誌マール

M&A専門誌マール

「MARR(マール)」は、日本で唯一のM&A専門誌で、「記事編」と「統計とデータ編」で構成されています。

レコフM&Aデータベース

レコフM&Aデータベース

「レコフM&Aデータベース」は、日本企業のM&Aなどどこよりも網羅的に、即日性をもって構築している日本で最も信頼性の高いデータベースです。

セミナー

セミナー

マールの誌面にご登場いただいた実務家、研究者などM&Aの専門家を講師としてお招きし、成功に導くポイント、M&Aの全体プロセスと意思決定手続き、実証研究から見た分析などについてご講演いただきます。

SPEEDA RECOF

SPEEDA RECOF

「SPEEDA RECOF」とは「レコフM&Aデータベース」と株式会社ユーザベースが開発・運営する企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」がシステム連携します。

NIKKEI TELECOM日経テレコン 日経バリューサーチ

日経テレコン

2002年7月に、日本経済新聞デジタルメディアが運営する日経テレコンの「レコフM&A情報」を通じてM&Aデータの提供を開始しました。

M&Aに関するお問い合わせ、ご相談は
こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせフォーム