[Webインタビュー]

(2015/09/16)

【第58回】拡大する日本のM&A市場と待ったなしの「ウーマノミクス」の実行

 キャシー・松井(ゴールドマン・サックス証券 副会長、チーフ日本株ストラテジスト、グローバル・マクロ調査部アジア部門統括)
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M&Aの加速が持続的なトレンドに


―― 当社の「レコフM&Aデータベース」によりますと、2015年1~6月の日本企業のM&A件数は1195件と、14年1~6月の1096件を99件、9.0%上回りました。IN-OUTは過去最多を更新した前年同期を5.3%上回り、引き続き高水準で推移しているほか、IN-IN、OUT-INもそれぞれ7.8%、35.2%増加。なかでも、IN-OUTは5兆8439億円と前年同期比64.4%増加となり、すでに14年1年間の5兆7816億円を超えています。松井さんは、日本企業のM&A市場についてどのように見ておられますか。

「日本企業のM&A活動は12年以降低迷していましたが、最近は日本企業によるM&A活動のペースが加速しています。当社は、以下の6つの要因を背景に、これが持続的なトレンドの始まりである可能性があると考えています。

 第1は、過去最高の収益性とキャッシュ残高です。日本の上場企業の収益性は過去最高水準にあり、14年度の税引前利益は過去最高に達し、企業が保有するキャッシュ残高も増加を続けて87兆円に達しました。これが企業買収の潤沢な原資となるという点です。

 第2は、コーポレートガバナンス改革です。14年のJPX日経インデックス400…

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