国内最大のオープンイノベーションプラットフォームとして『eiicon(エイコン)』が注目されている。パーソルホールディングスのグループ企業であるパーソルイノベーションが、社内カンパニー事業として2017年2月にeiiconのサービスをローンチして以来、登録企業は1万4500件を突破、事業規模も毎年300%以上の成長を続けている。
パーソルイノベーションは、パーソルグループの次世代の柱となる事業創造を目的としており、新規事業に特化した次世代のイノベーション開発の役割を担っている。eiiconは、全国各地・あらゆる業界の法人(企業・大学・地方自治体など)を提携パートナーとして繋ぐプラットフォームを目指しているが、20年2月には、経済産業省と共にワークショップ型イベント『Society 5.0 産学官を巻き込む未来。今すべきこととは?』を開催するなど、プラットフォームを活用したイベントにも事業を拡大してきている。
eiicon companyを立ち上げた中村亜由子代表と富田直共同創業者に、事業立ち上げの経緯とプラットフォームの仕組み、今後の成長戦略を聞いた。
<インタビュー>
面談実現率はコロナウイルス発生前の約1.5倍に
中村 亜由子(eiicon company代表/founder)
富田 直(同共同創業者/ServiceDevelopment責任者)
新規事業制度に応募
―― 『eiicon』というプラットフォームを立ち上げるまでの経緯について聞かせてください。
中村 「以前から、パーソルグループ企業各社は新規事業制度を持っていたのですが、2015年に始まったホールディングス内の新規事業制度に応募したのがきっかけです。その第1期の採択案件がeiiconでした。当時、私は育休中で、自分で起業することも考えていたのですが、会社から資金を調達できる機会があるということを人事の方から伺って、事業提案をしました」