[M&Aトピックス]

(2022/05/12)

日本取締役協会の会長に冨山和彦氏が就任、宮内氏は名誉会長に

 日本取締役協会は2022年5月12日、新会長に冨山和彦氏(経営共創基盤、IGPIグループ会長)が就任したと発表した。2002年の協会発足以降約20年にわたり会長を務めてきた宮内義彦会長(現オリックスシニアチェアマン)は同日付けで退任し、名誉会長となった。

 会長交代に当たって日本取締役協会は12日、記者会見を開いた。宮内氏は退任に当たって、「コーポレートガバナンスの実態は、日本の企業社会に浸透したとはまだまだ言えない。(当初の協会の設立目的であった)コーポレートガバナンスの推進への責務は大きくなっている」などと述べ、官ではなく、民間が主導する形でのガバナンス改革の重要性を強調した。

 新会長に就任した冨山氏は、社外取締役の質の向上の重要性などのガバナンス改革の重要性について触れ、「我が国の企業と経済の持続的成長に向けて、さらなるムーブメントを起こしていくことが重要だ」などと抱負を話した。

 日本取締役協会は、企業の取締役やその候補者となる会員向けに、経営幹部研修や社外取締役トレーニングを行っているほか、コーポレートガバナンスに関する提言、機関投資家へのさまざまな働きかけを行う一般社団法人。会員数は法人200社、個人(弁護士、公認会計士、社外取締役等)が200人(2022年5月現在)。


■略歴
冨山和彦(とやま かずひこ)氏

1960年4月15日生まれ。東京大学法学部卒業、米国スタンフォード大学経営学修士(MBA)。2003年4月産業再生機構代表取締役専務(COO)、2007年4月経営共創基盤代表取締役CEO。2020年5月日本共創プラットフォーム代表取締役社長に就任(現任)、2020年10月経営共創基盤 IGPIグループ会長(現任)。経済同友会副代表幹事などを歴任。財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、内閣官房新しい資本主義実現会議有識者構成員(いずれも現任)。

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