ソリューションデザインは、三菱UFJ銀行を最大の出資者として2003年に設立された運用会社で、中堅・中小企業を対象とした事業承継ファンド「夢承継ファンド」と、劣後ローンや
優先株式などの
メザニンファイナンスに投資する「メザニン・ソリューションファンド」を運用している。
M&A件数の増加やPEファンドの投資拡大にともない、メザニンファイナンスに対する需要は増加しているが、ソリューションデザインのように資金の供給側に回るプレーヤーはまだ限られる。
ファンドの運用者として、盛り上がりを見せるメザニンファイナンス市場をどう捉えているのか。メザニンファンドの運用を担う投資第Ⅱ部門でディレクターを務める豊田一如氏と平原祐人氏、ヴァイスプレジデントの二瓶知朗氏に聞いた。
メザニンファイナンスの2つの種類 ―― メザニンファイナンスの仕組みを基本的なところから解説していただけますか。
豊田 「メザニンとは劣後ローンや優先株式を指す言葉で、通常の銀行借入れ(
シニアローン)に対して劣後関係にあり、担保順位も低く設定されます。対象会社の経営がうまくいかなければシニアローンよりも先に元本が毀損しますが、その分高いリターンを得ることができます。
また、我々はメザニンファイナンスを大きく2つに分けて整理しています。
■豊田 一如(とよた・かずゆき)
東京工業大学大学院理工学研究科修了。2010年に日本政策投資銀行に入行し、法人営業、産業調査、M&Aアドバイザリー業務等に従事。2023年よりソリューションデザインにて、メザニン投資業務に従事。
■平原 祐人(ひらはら・ゆうと)
立命館大学経済学部経済学科卒業。2009年に三菱東京UFJ銀行(当時)に入行し、法人営業、シンジケートローン業務等に従事。2022年よりソリューションデザインにて、メザニン投資業務に従事。
■二瓶 知朗(にへい・ともあき)
東京大学経済学部経済学科卒業。2017年にみずほ銀行に入行し、法人営業に従事。2021年よりソリューションデザインにて、メザニン投資業務に従事。