[Webマール]

(2024/07/10)

マネックス流、M&A成功の要諦

松本 大(マネックスグループ 代表執行役会長)
  • A,B,EXコース
松本氏
日本のM&A市場は活況で、M&Aに関心を持つ事業会社も増えている。どういった戦略策定や心構えが必要なのか、成功の要諦を松本大氏に聞いた。
重要なのは「人」の話

―― マネックスグループは過去、多数のM&Aを経験しています。今後、主に事業会社が取り組むに当たって気を付けないといけないポイント・要諦を教えてください。

「M&Aというのは、単に数字を合わせて『これでいいじゃないか』という問題ではありません。M&Aは、異なる人的組織が一緒になることを意味しますので、その結果としてどのような姿になるのかが重要です。会社の本質は数字ではなく、人間です。だから、組織が統合された場合に、ちゃんと一緒にやっていけるのか、誰がボスになるのか、そしてボスが決まったとしても、他の体制がどうなるのかという点まで考えなければなりません。

 投資銀行に提案されることも多いでしょうが、投資銀行の提案は数字ばかりで、人の話は含まれていないことが少なくないでしょう。しかし、実際に会社の日々の業務を運営する上では人の要素が非常に重要です。だからこそ、『一緒になったらみんなでどう働くか』や『誰が誰の上司になるのか』など、人的側面をしっかり考えることが大切だと思います」

重要な話を最初に話す

―― マネックスがM&Aをする時は人的な側面をしっかり考えることを重要視しているのですね。



■松本 大(まつもと・おおき)
1987年ソロモン・ブラザーズ・アジア証券に入社。90年にゴールドマン・サックス証券に転じ、94年に同社のゼネラルパートナーに就任。東京支社の為替・債券部門の共同責任者としてリスク管理及びプロダクトを担当。99年4月にソニー株式会社との共同出資でマネックス(現マネックス証券)を設立、2004年8月には日興ビーンズ証券との経営統合により、マネックス・ビーンズ・ホールディングス(現マネックスグループ)が発足、代表取締役社長CEOとなる。11年2月より代表取締役会長兼社長CEOとなり、13年6月より取締役会長兼代表執行役社長CEO。23年6月より取締役会議長兼代表執行役会長。

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