日本企業の事業ポートフォリオ改革が少しずつ進展していくなかで、「M&A巧者」と言われる総合商社の動きに注目した。2013年から2022年までの10年間の総合商社によるM&Aを「買い」(形態:合併、買収、事業譲渡)と「売り」(
カーブアウト系)(事業売却、子会社売却)に分けて集計してみると、「買い」150件、「売り」171件で、「売り」が「買い」を上回った。各社は資源、非資源事業ともに見直し、成長が期待できる事業への投資、資産の入れ替えを進めている。今年は4月までで「買い」9件、「売り」3件と、「買い」が先行する。企業変革と成長実現に向けた各社の動きから目が離せない。
2023年1-4月の動き 1-4月期の「買い」9件のマーケット別内訳は