[M&Aスクランブル]

(2016/05/25)

売上高・利益とも過去最高を更新した日本電産 ~積極性の中に垣間見える「慎重さ」

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 日本電産の業績が好調だ。2016年3月期は前期比2桁の増収増益となり、売上高は4期連続過去最高を更新し1兆1,783億円、また、営業利益、当期純利益も3期連続で過去最高を更新した(図表1参照)。今期(2017年3月期)も円高による影響などによって増加率は減少するものの、増収増益を見込む。

 周知の通りであるが、日本電産は成長戦略を実現するために多数のM&Aを行ってきた。

 もともと同社はHDD(ハードディスクドライブ)向けモータなど精密小型モータに強みを有していたが、パソコン需要の一巡に伴う成長鈍化を想定し、M&A等を通じて「車載及び家電・商業・産業用事業」を拡大してきた(図表2参照)。同事業は2016年3月期、売上高の47%、営業利益の34%を占める水準にまで成長している。精密小型モータに比べれば収入は安定的と言われており・・・


 

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