[編集部から]

2013年3月号 221号

(2013/02/15)

次号予告と編集後記

次号予告

2013年4月号
特集:ここ10年のM&A史を振り返る 2013年3月15日発売予定


※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■シンガポールの塗料大手ウットラムHDが日本ペイントに対してTOB提案を行っています。1960年代からの合弁相手で、日本ペイントにとって重要なアジア事業における最も重要なパートナーからの提案ですから、重く受け止めざるを得ません。事業展開に関する両社の考え方に差が出てきた結果なのでしょうが、同社取締役会はアジアでの今後の事業展開やパートナー戦略をどうするかの決断を迫られているように見えます。そのためか、「敵対的TOBか!」といった興味本位の取り上げ方は今のところ見受けられません。「企業価値・株主共同の利益を棄損するか」どうかということは議論にはなり難い。むしろ、「企業価値を高める」事業戦略は何か、が論点になるだろうとの認識から、市場は成り行きを見守っているのでしょう。(朱鷺)

■韓国サムスン電子の2012年12月期通期の連結営業利益が約2兆4500億円になった、というニュースが話題になりました。これは製造業としては異例の高水準だそうです。サムスンの強みは、グローバルなマーケティング力。どこにどういった需要があるのかを見極め、必要とされる商品を開発して売り込む。当たり前のことのようですが、高機能の商品さえ作れば売れるという日本企業の意識との差が、結果として業績の大きな差に繋がったと言われます。マールはM&Aに関する情報を提供していますが、サムスンに倣えば、今必要とされている情報は何なのかを何時も意識することが大事なようです。(郁)

 

 

 

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