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[M&A戦略と法務]

2016年6月号 260号

(2016/05/19)

M&A取引における企業年金制度の取扱い

~労働条件の不利益変更を中心に~

 尾城 雅尚(TMI総合法律事務所 弁護士)
 近藤 圭介(TMI総合法律事務所 弁護士)
 横澤 靖子(TMI総合法律事務所 弁護士)

1 はじめに

  M&Aと企業年金の処理は、M&Aの実務の中でもしばしば専門家を悩ませる領域である。その根本の理由は、M&Aと企業年金の処理が会社法、労働法、企業年金法、年金会計が交錯している分野であり、これら全ての分野に詳しい領域横断的な専門家が少ないという点が挙げられる。また、もう一つの理由として、企業年金制度を規律する各種企業年金関連法令(代表的なものとして確定給付企業年金法、確定拠出企業年金法)がM&Aにおける様々な局面を完全に意識した条文構成になっていない点が挙げられる。例えば、M&Aの売主側企業グループにおいては、そのグループ会社の従業員のみが加入できる企業年金制度が設置され、一方で買主側企業グループにおいて一切の企業年金制度を備えていない場合など、各当事者の権利関係が如何に変更されるのか、又は一定の変更を加えたいときにどのような手続きによって実施すべきか、という点について、明確な定めが置かれていない場面が散見され、かつ、それを補完する通達類も整備されているとは言い難い。

  本稿では、このような各企業年金制度の基本的性格及び法制度を踏まえながら、現実のM&Aの場面でしばしば問題になる企業年金関連の論点の中で、特に企業と従業員との関係での労働条件の不利益変更の論点を近時の判例を踏まえて紹介するものである。M&Aと企業年金の問題を全て網羅的に言及するためには、本稿の紙面では到底不十分であるものの、M&Aと企業年金の問題を労働条件の不利益変更の問題の切り口から考えるにあたっての一助になれば幸いである。

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