[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2020年2月号 304号

(2020/01/20)

ユニゾンの担当者が語る「共和薬品工業の総合ヘルスケアカンパニー戦略」

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インドのジェネリック医薬品メーカーから買収

右から片柳 淳子(ユニゾン・キャピタル パートナー)、梅津 直人(同 ディレクター)
右から片柳 淳子(ユニゾン・キャピタル パートナー)、梅津 直人(同 ディレクター)
 インドのジェネリック医薬品(以下GE)メーカー大手のLupin Limited(以下ルピン)は、2019年11月、ルピンの子会社Nanomi B.V.が保有する共和薬品の株式約99.82%をPEファンドのユニゾン・キャピタル4号投資事業有限責任組合およびUnison Capital Partners IV (F),L.P.(以下ユニゾン)に約574億円で売却する契約を締結、12月中にも譲渡が完了する。

 ルピンは売上高で世界8位のGEメーカー。共和薬品がルピンの子会社となったのは08年11月のことである。インド系企業による日本のGEメーカーの買収は、ザイダスグループによる日本ユニバーサル薬品の買収に続き2社目だった。共和薬品は1954年1月の創業。自社ブランド「アメル」で知られ、精神科・神経内科領域の製剤(催眠鎮静剤、抗不安剤、抗うつ剤、抗てんかん剤、抗パーキンソン剤、精神神経用剤など)が販売品目の約4割を占める精神科・神経内科領域に特化したGEメーカーだった。その後、98年にベーリンガー・マンハイム社のGE全品目の営業権取得によって精神科製品群を拡充し、01年のバイエル社のオスポロット錠の製造承認および営業権の取得によってブランドGEビジネスに本格参入。その後も03年に宇治製薬製品の営業権を取得、04年エムジーファーマ製品の販売権を取得と積極的な事業戦略によって業容の拡大を図ってきていた。

 ルピンと共和薬品との関係は、

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