[【クロスボーダーM&A】ベトナム投資の基礎知識 [ベトナムマーケット概要](ワールディング)]

(2022/08/31)

ベトナムの太陽光発電業界

谷口 正俊(株式会社ワールディング 代表取締役社長)
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 ベトナムの電力需要は経済成長率を上回る年平均10%で増加している一方で、電力供給の確保には課題があり、電力不足が生じる可能性がたびたび指摘されている。2020年には2020~2025年の節電強化に関する首相指示20号(20/CT-TTg)の発出により、電力消費量を全体で少なくとも年間2%抑制するよう要請された。また、今年に入っても、ベトナム電力総公社(EVN)が、石炭の供給難により、北部を中心に電力不足リスクが高まっていることを報告している。EVNの年次統計によると、2020年のベトナムの年間発電設備容量は69,297MW(水力30%、石炭30%、石油・ガス13%、再生エネルギー26%、ラオスからの水力輸入2%)だったが、特に北部は電力需要の伸びに対して新たな電源開発計画が追いついておらず、2025年まで電力不足の懸念が残るという。北部は5~7月にかけて降水量が少なく、気温が上がる日が多く、水力発電量が減り、代わりに石炭火力発電への依存度が増す。猛暑に加えて、新型コロナウイルスの感染防止措置で、在宅勤務やオンライン授業が増えていること、隔離施設や医療施設の維持管理が優先されていることも、電力需要の増加の要因となっている。

 ベトナム政府は今後、再生可能エネルギーの比率を高めていく開発計画を立てている。再生可能エネルギーを含むベトナムのエネルギー開発の方向性を主要法的決議や決定は以下のとおり。



株式会社ワールディング


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TEL:03-5361-6455

■筆者プロフィール
谷口正俊(たにぐち まさとし)
1973年イタリア・ローマ生まれ。
早稲田大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーション入社。
同社退社後、2000年7月「教育を通じてより良い世の中へ」と、教育関連企業(株)ウィル・シードを共同創業、代表取締役副社長就任。大手企業400社の人財育成支援及び、全国の小中学校に新しいタイプの体感型教育プログラムを提供。
同社副社長を退任後、2006年6月、(株)アクティブリッジの設立に参加。
7年に亘るベトナム事業展開の後、2013年3月、(株)ワールディングを設立。
日系企業のベトナム進出支援、ベトナム人材採用・育成事業を展開中。
日本とベトナムを往復する日々を送っている。

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