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(2020/11/25)

コロナ禍でアニマルスピリットを発揮するニトリホールディングス

マール企業価値研究グループ
 ニトリホールディングス(以下、ニトリ)が、ホームセンター大手のDCMホールディングスによる同業中堅の島忠(2019年度売上高で第7位)の買収手続き中(TOB価格、1株4200円)に、1株5500円で対抗TOBを表明し、11月16日にTOBを開始した。これに対し、DCMは11月16日のTOBの期限を12月1日まで延長した。

 ニトリによればこのTOBは突然決めたものではなく、かなり前から検討していたとのことだが、新型コロナ禍で小売業界が不振にあえぐ中で相当思い切った動きに出たとの印象だ。困難な環境下でも、あくなき成長を目指して次々と手を繰り出すニトリにアニマルスピリットを見る思いである。

 この時期にニトリが島忠へのTOBに踏み切った背景には次の3点があると思われる。まず、家具を中心に住生活用品を幅広く取り扱う島忠と、手ごろな価格で家具を提供するニトリは業務上の親和性が非常に高いと思われること(DCMだと日用品で重複する部分が多く、家具のバラエティーにも期待できない)。最近でこそ、ニトリは日用品やインテリア商品の売り上げを伸ばしてはいるものの、商品の広がりにおいては島忠に一日の長がある。その商品ポートフォリオを手に入れることで、コロナ禍で長引く「巣ごもり消費」需要をより取り込むことができそうである。実際、島忠の21年8月期の営業利益見通しは前年同月比+16.7%と好調が見込まれている。

 また、首都圏の好立地で大型店舗を展開する島忠の商圏を取り込むメリットが大きいことがある(島忠は東京、神奈川、埼玉などの首都圏で60店舗を展開)。ニトリは全国に店舗網を広げているが、首都圏でもどちらかといえば郊外型店が多い。それがコロナ禍では有利に働いた点はあるが、より長期的な視点に立った場合、やはり顧客の集中度合が大きい首都圏での店舗展開を充実させる意義は大きいと思われる。ニトリはその経営戦略の中で中長期ビジョンとして「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」としている。そし21~22年にはグローバルチェーンを確立すべく、経営基盤を再構築することを掲げている。国内店舗数に比べて海外店舗数はまだ少なく、グローバル戦略は緒に就いたばかりの印象を受けるが、海外で戦うために国内での成長基盤しっかりと確立していくことも重要視しているのではないか。...

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