[M&Aスクランブル]

(2020/12/24)

味の素がCVC新設 ~増加するCVCはイノベーションを取り込めるか?

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 「実績あるCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)としてはKDDIやサイバーエージェントが挙げられますが、最近ではJR東日本スタートアップなども積極的に投資していますね」と語るのはあるVCの経営者。CVCは大手事業会社に確実に広がっている。

 2020年12月、味の素がCVCを新設した。R&B(Research and Business)企画部内にグループを設置し、フードテックやヘルスケア分野のスタートアップ企業やVCへの投資を行う。20~25年中期経営計画において「食と健康の課題解決企業」の実現を目指す同社は、自社にない先端技術やソリューション、ビジネスモデルをもつスタートアップ企業への投資を行う。

 対象領域は以下の4分野で、SDGs17の目標のうち、7項目に該当する。

① フィットネス&ヘルスデータや食による未病等の「Well-being」
② 代替タンパク質やトレーサビリティ、エコパッケージ等の「地域・地球との共生」
③ 新デリバリーサービスやD2C(産直)、食のサブスク等の「食の伝統と新たな発見」
④ フードロボ、スマートキッチン、パーソナルレシピ等の「調理の進化」

 CVCによるベンチャー企業へのM&Aは、19年に331件と15年の126件から2.6倍に増えた。20年は12月16日現在で288件と前年を下回りそうだが、それでも引き続き活発といえる。金額は15年の608億円から1763億円まで上昇している(図表1参照)。...

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