世界規模で争奪戦激化。総合商社が存在感増す 金属や石油、ガスなど天然資源獲得のM&Aが本格化してきた。1-10月で33件、総件数に占める割合は1.5%とまだまだ低水準ではあるが、投資規模が大型化してきている。なかでも、総合商社がその存在感と役割を増している。争奪戦が激化するなか、資源・エネルギー分野を重点課題に掲げ、海外投資を活発化させている。一方、ガス会社の中には、LNG(液化天然ガス)の安定確保のため早期に権益を確保し、探鉱段階から参画するところもでてきた。原油価格高騰など世界的な資源高が続いており、生産国は資源の囲い込みの動きを強めている。長期安定調達に向け、対応強化が急がれる。(吉富 優子)