[視点]
2010年6月号 188号
(2010/05/15)
会社法制の現代化の後
会社法の制定によって、会社の活動に対する法規制のあり方について、大きな発想の転換がなされた。弊害が出ないように事前に規制をするという伝統的な発想から、因数分解的に整理された各条を自在に利用することを基本的に認めた上で、適切でない利用がなされた場合に、事後的な救済を期待するという発想への転換である。
会社法が施行されて約四年が経ち、経済環境の変化もあってか、多様な取引が活発に行われるようになった。例えば、MBOが全部取得条項付種類株式を活用して数多く行われるようになったし、また、親子会社間で組織再編行為を行って部分子会社を完全子会社にする事例も増えている。これらの取引に共通するのは、構造的な利益相反が存在すること、すなわち、本来的には独立当事者間取引ではないことである。
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