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[【クロスボーダーM&A】ベトナム投資の基礎知識 [ベトナムマーケット概要](ワールディング)]

(2018/05/30)

ベトナムの保育業界

 谷口 正俊(株式会社ワールディング 代表取締役社長)

  ベトナムの幼児教育の普及率は、近隣のASEAN諸国に比べて高い。幼児教育のみならず初等教育でもベトナムは非常に高い就学率を誇っており、識字率も同程度の経済水準の国に比べ著しく高い。一方、3歳未満では就園率が低く、祖父母が面倒をみることで高い女性の就業率を維持している。

  ベトナムでは、幼児教育を実施する機関として、次の3種類がある。

  ①保育所(生後3カ月~3歳の乳幼児を保育)
  ②幼稚園(3歳~6歳の幼児を教育)
  ③幼児学校(保育所と幼稚園の両方を併せ持つ。3カ月~6歳の乳幼児を対象)

  ベトナムでは対象となる子どもの年齢によって保育所と幼稚園が区別されている。保育所と幼稚園双方の機能を合わせ持つ「幼児学校」の存在も日本とは異なる。幼児学校は3カ月から6歳までの乳幼児が対象とされているが、すべての幼児学校が3カ月から6歳までの保育を実施しているわけではなく、その対象年齢は学校によって異なる。なお、ベトナムには、日本の児童福祉法に定める認可保育所への入所基準(「保育に欠ける事由」)のような保育サービスの利用を制約するような制度は存在しない。

  これら3種類の機関を合計すると、ベトナムには現在、13,000~14,000ほどといわれている。公立の保育料は約1万円、私立は約1.5~2万円、富裕層向けの幼稚園は約4~5万円である。

  近年、日本の保育サービス大手がベトナムへの進出を加速させている。2018年5月、グローバルグループが、江崎グリコの粉ミルクや花王の紙おむつなどの乳幼児向け製品を扱うSNB KIDDEN WORLD COMPANY LIMITEDとの合弁会社設立を発表した。JP ホールディングスは昨年、100%現地法人のCOHAS VIETNAM CO.,LTDがダナン市で、現地企業Viet Nhat Education Corporationとのフランチャイズイズ契約によりホーチミン市に幼稚園を開園した。また、キッズコーポレーションは今年夏にハノイで幼稚園をフランチャイズで開園し、「日本式教育」を売り物にして、富裕層の需要を開拓し、1~2年内に複数の施設展開を目指すことを発表している。

  ベトナムの保育サービス業界にて現地企業の台頭はまだ見られないが、今後は力をつけてくることが見込まれる。


株式会社ワールディング

株式会社ワールディング
TEL:03-5361-6455

■筆者プロフィール
谷口正俊(たにぐち まさとし)
1973年イタリア・ローマ生まれ。
早稲田大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーション入社。
同社退社後、2000年7月「教育を通じてより良い世の中へ」と、教育関連企業(株)ウィル・シードを共同創業、代表取締役副社長就任。大手企業400社の人財育成支援及び、全国の小中学校に新しいタイプの体感型教育プログラムを提供。
同社副社長を退任後、2006年6月、(株)アクティブリッジの設立に参加。
7年に亘るベトナム事業展開の後、2013年3月、(株)ワールディングを設立。
日系企業のベトナム進出支援、ベトナム人材採用・育成事業を展開中。
日本とベトナムを往復する日々を送っている。

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