はじめに
マールでは、2000年からベンチャー(スタートアップ)へのM&A(形態:合併、買収、事業譲渡、資本参加、出資拡大)を集計している。5月分からスタートする新コーナーでは、「マーケット動向」:「スタートアップの資金調達・M&A」と題して、日本のスタートアップへのM&A(
IN-IN、
OUT-IN)について、そのスキームを「第三者割当(新株・自己株)」、「既存株式譲渡」、「株式交換・
株式交付・合併」、「事業譲渡」、「不明・その他」に分類し、毎月の動向を中心に分析していく。
5月の動向
5月のスタートアップの資金調達・M&A件数は96件あった(図表1)。5月の件数全体(326件)の29.4%を占める。内訳は「第三者割当(新株・自己株)」63件、「既存株式譲渡」3件、「株式交換・株式交付・合併」1件、「事業譲渡」4件、「不明・その他」25件で、新株や自己株を割り当てて資金調達する「第三者割当(新株・自己株)」が65.6%を占めた。金額合計は401億円で、うち「第三者割当(新株・自己株)」が326億円、81.3%を占めている。
1-5月の累計件数は541件、金額合計は2028億円で、それぞれ前年同期比16.1%、41.8%増加した。...