[編集部から]

2014年4月号 234号

(2014/03/15)

次号予告と編集後記(2014年4月号)

次号予告

2014年5月号
特集:外資企業との連携で成長戦略の実現を図る 2014年4月15日発売予定


※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■中学、高校時代に「邪馬台国」論争に興味を持った人は少なくないと思います。私もこれまで十冊を超える関連本を読みました。一時、歴史学者H氏の日本古代史の著作にハマったことがあります。しかし、そのH氏が、戦後最大の偽書と言われる『東日流(つがる)外三郡誌』を大真面目に取り上げているのを読んで一気に興ざめ。以来、日本古代史関連の書籍からは遠ざかっていたのですが、昨年、伊勢神宮と出雲大社の遷宮が話題になったのを機に、原稿締め切り前の連休を利用して「天語人(あまがたりびと)」氏がweb上で公開している『日本書紀を読んで古事記神話を笑う 改訂新版』、『神功記、神功皇后を考える』、『倭国伝を読む』という一連の論文を読みました。
「この論文は、(『古事記』、『日本書記』、『倭国伝』の)叙述を追及するといかなる真実が浮かび上がるか、ということを考えたものであり、叙述そのものを信じているのではない」と言う天語人氏は弁護士さんだそうですが、『古事記』を編纂・筆録した「太安万侶」なる「古事記ライター」がいかにいい加減な人物かをあぶり出していくプロセスは、下手な法廷小説を読むより面白く、久しぶりに時間が経つのを忘れさせてくれました。そういえば最近、「歴史認識」がメディアを賑わせていますが、その論調の中に、現代版「古事記ライター」が声高に叫んでいる姿が目につくようになったのは、天語人氏の論文を読んだ「後遺症」でしょうか。(耕)

■パナソニックとシャープは、関西で生まれ育った私にとって身近でなじみ深い企業です。両社に勤務している知り合いも多くいます。共に大赤字に陥っていましたが、ここにきて明暗が分かれています。パナソニックの株価は着々と上昇、一方、シャープ株は低迷しています。中期計画等IR資料を見ると、P社は赤字事業を止血すること、そして、今後は強みの技術を生かし家電、住宅、車載を3本柱にするという戦略が明確です。M&A戦略もメリハリが効いているようです。一方、S社はグローバルからリージョナルへなど勝てるフィールドに軸足を移すこと、液晶事業の収益改善について記載されていますが、わかりやすさに欠けるように感じます。投資家に取ってわかりやすいビジョンが、将来の業績を期待させ株価にも反映されているような気がします。
2社のがんばりは関西経済の活性化に直結します。復活を心から願っています。(華)

 

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