[編集部から]

2014年10月号 240号

(2014/09/15)

次号予告と編集後記(2014年10月号)

次号予告

2014年11月号
特集:2014年度のM&A関連法制の動向と実務への示唆 
2014年10月15日発売予定

※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■夏季休暇で久しぶりに九州へ帰省しました。早速学生時代の友人たちと集まり酒宴。それぞれの近況報告なども酒の肴となり、故郷での楽しい夜が瞬く間に過ぎていきました。散会後、地元の友人の一人が「最近農作放棄地にソーラーパネルが増えて、田舎の風景を変えつつある」と語ってくれました。確かに、昨年実家の近くに長方形の黒い物体が現れたときは私も驚いたものです。ただ、田舎での遊休地活用方法は都会と比較するまでもなく非常に限られています。国内の農業再生がどうか上手くいくようにと願いつつ、具体的な知恵を地元に提供できない分、ふるさと納税で応援していきたいと思います。
さて、毎回ご好評いただいているM&Aフォーラム【M&A実践実務講座】[第18回、短期集中タイプ]が、この10月に開催されます。M&A関連部署へ配属された方々などの初期研修に利用されています。是非本講座をご活用ください。(祥)

■民俗学者だった故田中忠三郎氏のコレクションを見る機会がありました。青森の山村や農村で使い古された“ぼろ”と呼ばれる衣服や布類のコレクションで、展示物の足袋や着物はどれもボロボロですが、その多くは重要有形民俗文化財なのです。青森では綿花が育たないため、麻で布を織っていました。麻布は目が粗く寒いため、昔の人は保温や補強のために当時は希少品だった木綿の糸で麻布に刺し子や継ぎはぎをし、それを大切に代々受け継いできました。日本三大刺し子の一つである南部「菱刺し」の前掛けの展示では、色とりどりの菱形が組み合わさったデザインがとても美しく、電気のない時代はそれを暗闇の中で指先の感覚だけを頼りに縫っていたという説明には本当に驚きました。また、継ぎ充てを重ねられたボロ着物は、今では「BORO」として世界共通語になるほどアート・テキスタイル分野で高く評価され、ルイ・ヴィトンのコレクションのモチーフにもなったそうです。後継者不在のため高い技術力やノウハウを持っていながらも廃業に追い込まれる中小企業が増えていると聞きます。M&Aなどを活用し、大切な技術やノウハウが国内外で今後も受け継がれていくことを願ってやみません。(礼)

 

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