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[M&A戦略と会計・税務・財務]

2021年3月号 317号

(2021/02/15)

第162回 DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みと税制支援

荒井 優美子(PwC税理士法人 タックス・ディレクター)
1. 令和3年度税制改正によるDX投資促進税制の創設

 第204回国会(2021年1月18日召集)において、令和3年度予算案、並びに令和3年度税制改正法案(「所得税法等の一部を改正する法律案」、「地方税法等の一部を改正する法律案」)の審議が開始された。「令和3年度予算編成の基本方針」では、ポストコロナの新しい社会を実現するための、①行政のデジタル化や規制改革を含め、集中投資・実装とその環境整備により、デジタル社会の実現を目指すとともに、②新しい社会を支える「人」・イノベーションへの投資を強化し、③2050 年カーボンニュートラルを目指し、経済と環境の好循環、グリーン社会の実現に取り組み、④活力ある地方を創るべく、中小企業の生産性向上等を掲げる。

 デジタル社会やグリーン社会の実現、さらに「人」・イノベーションへの投資強化に向けた税制支援として、令和3年度税制改正では、DX投資促進税制及びカーボンニュートラル投資促進税制の創設、研究開発税制及び所得拡大促進税制の見直し等の措置が図られている。 イノベーション強化や環境に配慮した投資減税措置は、従来から政策税制の筆頭として税制支援措置が整備されて来たものである。 企業のDXへの取組については、経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」を発足させて(2018年5月)、企業がデジタルトランスフォーメーションに取り組む意義や、DXを進める上での課題を明らかにし、関連法制等の整備(「情報処理の促進に関する法律」の改正(2019年12月6日公布)、DX認定制度の創設(2020年11月9日より申請受付))、並びに企業のガバナンスの観点から、デジタルガバナンス・コードの策定(2020 年11月9日)に至っている。 2020年の新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、我が国の政府・企業におけるDX化の遅れが浮き彫りとなり、これまでの政府による取り組みに加えて、企業のDX投資を後押しする税制が創設されることとなったのである。


2. DX投資促進税制の概要

 DX投資促進税制の創設の趣旨及び制度概要について、与党の「令和3年度税制改正大綱」では、以下の説明がされている。

〔ウィズコロナ・ポストコロナの新たな日常に対応した事業再構築を早急に進めていくためには、デジタル技術を活用した企業変革(DX)が重要であるが、これを企業ごとのレガシーシステムの温存・拡大につながらない形で進める必要がある。具体的には、新商品開発や新生産方式・販売方式の導入により新需要開拓や生産性向上に全社を挙げて取り組む企業が提出する「事業適応計画」(仮称)を認定する仕組みが産業競争力強化法で創設されることを受け、本計画により取得されるクラウド型システムを対象とする税制措置を創設することで、「つながる」デジタル環境の構築を促進し、レガシーシステムからの脱却を図る。〕

【図表1 DX投資促進税制】

【図表2 DXの例】

 DX投資促進税制の適用対象となるのは、

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