[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2015年6月号 248号

(2015/05/20)

大江戸温泉ホールディングス――ベインキャピタルが描く成長戦略

  • A,B,EXコース

国内最大手の温泉旅館チェーン

杉本 勇次(ベインキャピタル 日本代表マネージングディレクター)  国際的プライベート・エクイティ(PE)投資会社であるBain Capital Partners, LLC (以下「ベインキャピタル」)が助言するファンドが、2015年3月、温泉旅館チェーン「大江戸温泉物語」を運営する大江戸温泉ホールディングスの全株式を取得した。買収額は公表されていないが約500億円と見られている。

  大江戸温泉物語は、東京都お台場の大規模日帰り温泉「お台場大江戸温泉物語」をはじめ、全国に23の温泉旅館と6カ所の温浴施設/テーマパークを展開し、年間約500万人が利用している。売上高は2007 年以降毎年30%成長を達成しており、15年2月期の売上高は350億円という国内最大手の温泉旅館チェーンである。

  ベインキャピタルは全世界で総額750億ドルを越える運用資産を持っており、06年に東京拠点を開設した。東京オフィスには事業会社・コンサルティング会社での経験を持つ約30人のスタッフがおり、ジュピターショップチャンネル、ドミノピザ・ジャパン、ベルシステム24など8社に対して投資を行ってきた。最近では、14年10月9日に投資先のすかいらーくが、06年9月の上場廃止から8年1カ月ぶりに東京証券取引所第一部に再上場を果たし、時価総額は2219億円となって、外食企業としては日本マクドナルドホールディングスに次ぐポジションにつけて話題となった。

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