[Webインタビュー]

(2021/12/27)

【第132回】企業投資を通じて日本経済に貢献する~日系PEファンドの役割発揮に向けて尽力

金田 欧奈(ベーシック・キャピタル・マネジメント 代表取締役社長)
大須賀 生守(ベーシック・キャピタル・マネジメント ヴァイスプレジデント)
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5号ファンドは270億円に規模拡大

―― この2年間ほど、世の中は新型コロナウイルスの感染禍に苦しみました。この間のベーシック・キャピタル・マネジメント(BCM)のファンド運営や、足もとの投資状況について教えてください。

金田 「振り返ると、2019年後半はBCMの4号ファンドを立ち上げ、1年ほど経過した時期でした。4号ファンドによる投資は順調でしたが、マーケットの過熱感、やや危険な兆候を感じ、投資基準を引き上げる方針を社内で共有していた時期でした。程なく2020年に入りコロナウイルスが流行しましたが、その直前半年で3件のイグジットを実行していたこともあり、結果的にはうまく乗り切れました。

 投資基準を引き上げたため、20年の投資は1件だけでした。投資先は、九州でシェアトップを争う農業商社のヒノマルで、積水化学のカーブアウト案件です。コロナの影響が比較的少ない業態であるのと、食をしっかり確保することの重要性が更に高まってゆくと考え投資しました。

 その後、20年後半に5号ファンドを立ち上げました。4号ファンドからの投資が進み、紹介頂く案件も急増し、またマーケットも落ち着き投資する機会と見たためです。21年に入り今一度投資拡大の方針に踏み切り、直近の半年ほどで5件の投資を実行しています。

 ファンドのサイズも4号の180億円から5号ファンドは270億円にまで規模を拡大しました」

―― その間の投資先への関与の仕方としてどういった事例がありますか。

金田 欧奈氏

金田 欧奈氏

金田 「愛媛県松山市にハートという玩具菓子会社があります。バレンタインデー・ホワイトデー・クリスマスなどの催事向けのキャラクター商品などを取り扱っていて、市場シェアはバレンタインデーやホワイトデーで3~4番手、クリスマスでは1位のニッチトップ企業です。BCMの投資期間は5年間でした。売り上げは50億円程度、利益は1~2億円程度。安定した黒字計上を続けていた優良企業でしたが、地方の中小企業がこの先も生き残っていくためにはどうすれば良いか、当時のオーナーは真剣に考えていました。そんな中で我々と出会い、投資期間中に『変化に強い、挑戦できる組織を作ること』『事業承継の一環として、権限責任を明確にした取締役会を構築すること』『経営と資本を分離した組織運営が確立した後、事業会社との提携』をテーマに取り組むことで合意し、投資に至りました。...

■ 金田 欧奈(かねだ・おうな)
東京工業大学工学部卒業、米国公認会計士、公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
デロイトトーマツコンサルティング(現アビームコンサルティング)戦略ファイナンス事業部にて、M&Aコンサルティング業に従事した後、2006年よりベーシック・キャピタル・マネジメントに参画。事業承継支援、ベンチャー企業の成長支援、老舗企業の再生支援、大企業子会社カーブアウト支援等、さまざまな課題を持つ企業への投資及び経営支援を主導。

■ 大須賀 生守(おおすか・いくもり)
国際基督教大学教養学部卒業。三井住友銀行、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーを経て、産業革新機構で国内外での投資業務に携わった後、2020年よりベーシック・キャピタル・マネジメントに参画。製造業、外食企業への投資を担当。

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