[Webインタビュー]

(2014/08/20)

【第42回】AEC(ASEAN経済共同体)創設に向けて海外投資家の関心が高まる東南アジア

 岸田 雅裕(A.T. カーニー 代表取締役 マネージングディレクタージャパン)
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海外直接投資信頼度指数ランキング

―― A.T. カーニーは毎年、投資先として魅力のある国、上位25カ国をランキングしています。この調査はどのように行われているのですか。

「この調査は、世界の大手企業経営層を対象に海外直接投資(FDI)先に対する意向を調査し『海外直接投資信頼度指数(The FDI Confidence IndexR:FDICI)』として分析しているものです。FDICIは、世界26カ国の大手企業300社のCXO(Chief X Officer:業務執行の責任を担う役職レベルの役員)や地域統括責任者に、今後3年間、自国以外で投資をより増やしていく国はどこかについてアンケートしたもので、今回の調査は2014年1月~2月に実施されました」

―― 12年10月~11月に行われた調査では米国が1位になり、01年以来首位を続けていた中国がトップの座を譲った形となって注目されました。今回の調査ではグローバルな経済の動向についてはどのような点に特徴がありますか。

「米国は、引き続き1位を堅持しただけでなく、前回よりも2位以下との差を広げています。この結果は、米国のみならず、グローバル経済全体の行く末に対する投資家の楽観的な展望を象徴するものと言えます。実際、今回の調査でも回答者の5分の4近くが、グローバル経済に対して1年前よりも楽観的な見通しを示しました。本調査では、開始以来グローバルトップのFDI投資選択を注視していますが、最も魅力的なFDI投資先トップ10に選ばれた国は、調査後約1年を経て、グローバル全体のFDI流入額の過半を得ているという結果が見られます。

 今回の調査の結果からは、激しいボラティリティや不安定なグローバル経済状況にもかかわらず、最悪の局面から脱しつつあることが示唆されていると言っていいと思います。つまり、大規模なキャッシュリザーブを持つ企業は、魅力的なリターンが期待できる生産的な投資の増大に自信を持つようになってきているということだと思います」


 

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