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(2020/08/12)

IoT時代に向けタッグを組むトヨタ自動車とパナソニック

マール企業価値研究グループ
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 2019年2月にトヨタ自動車(以下、トヨタ)とパナソニックは、車載用角形電池事業に関する合弁会社「プライム プラネット エナジー&ソリューションズ」(以下、PPES)の設立を発表、そして20年4月1日には操業開始となった。当初は20年末までの操業開始予定であったが、半年以上前倒しされてのスタートとなった。同社の出資比率はトヨタが51%、パナソニックが49%で、電気自動車(EV)の本格展開に備えて、車載用リチウムイオン電池、全固体電池の本格生産、そして次世代電池に関する研究開発及び生産を行うとされている。同社のHPに掲げられた企業のビジョンは「モビリティの電動化を推進し、クリーンなエネルギーで社会に貢献」とされている。すべての人々が安心して使える安全で優れた品質、性能、コストなどを実現できる競争力の高い電池を開発し、トヨタだけでなく、あらゆる顧客に広く供給していくとされている。主要製品として、電気自動車やハイブリッド自動車向けの高出力型、高容量型のバッテリーを生産、そして主要サービスとして様々なモビリティの電動化に必要なバッテリーや各種のコンポーネント、システムなどのトータルソリューションの提供を計画している。

 もともとトヨタとパナソニックは3年ほど前から協業関係をスタートさせていた。既存事業に加えて、事業ポートフォリオ改革と称してパナソニックはトヨタと「プライム ライフ テクノロジーズ」を設立、IoTでつながる街づくり事業を目指して動いていた。特にパナソニックは電気自動車時代の本格到来を見据え、車載用電池の開発、生産に注力していたが、トヨタとの協業を通じて電池事業をより成長させたいとの思いが垣間見える。一方のトヨタ。20年に人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッドシティ」プロジェクトを発表、静岡県裾野市で同実証都市の建設を21年からスタートする予定である。単なるクルマ作りを超えて、人々の生活そのものの利便性を向上させるべくライフパートナー企業としての存在価値を高めようとしているかのようだ。この実証都市ではIoTを駆使して、生活や産業を支える次世代技術の基盤となる「CASE、AI、パーソナルモビリティ、ロボット」をどのように活用するのか、どのように機能させるのかを実証実験することになる。PPESの始動は、その端緒として人々の生活の基礎インフラである電気自動車の浸透、活用をまず先行させようとの戦略なのかもしれない。..


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