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(2021/05/20)

富士フイルムホールディングス:ヘルスケア業界で世界トップを目指す

マール企業価値研究グループ
 業態転換で成功した主要企業のひとつである富士フイルムホールディングス(以下、富士フイルム)は2021年4月、21年~23年をカバーする新中期経営計画を発表した。同計画では3年間で1.2兆円という巨額の成長投資を行い、「唯一無二のヘルスケアカンパニーを実現する」ことが明確に謳われている。23年度における同社全体の売上高2.7兆円、営業利益2,600億円を目指すとされている。そしてそのけん引役と目されるのがヘルスケア(医療関連)事業で、10年後に1兆円の売り上げを目指すとされた。このヘルスケア事業は組織再編された4事業セグメント(ヘルスケア、マテリアルズ、ビジネスイノベーション、イメージング)のひとつであり、メディカルシステム部門とライフサイエンス部門(バイオCDMO<製造受託>、創薬支援や再生医療などのライフサイエンス事業部、医薬品事業部、化粧品やサプリメントのコンシューマーヘルスケア事業部)に分かれる。

 実は同社は10年ほど前から新事業として医療関連事業を定めており、その原型ともいえる写真フィルム製造技術を医薬品や再生医療事業に生かしてきた。例えば再生医療分野において、細胞培養用の培地は動物由来のコラーゲンが使用されていたが動物の個体差で培地状態のばらつきが問題となっていた。写真フィルムでもコラーゲンがほぼ半分を占めており、動物由来でないコラーゲンを使う技術でバイオマテリアルの開発に成功した経緯がある。今回の中期経営計画での3年間、1.2兆円の投資についてもヘルスケア事業(メディカルシステムやバイオCDMO)に重点的に振り向けられるようである。

 また、ヘルスケア事業の成長を加速させるために活用してきたのが積極的なM&A戦略である。同社の04年以降の主なM&Aの推移がHPに公表されているが、主要M&A件数39件のうち、25件がヘルスケア関連と太宗を占める。いかに同社がヘルスケア事業に注力してきたかがわかる。その結果、売上高全体に占めるヘルスケア事業の割合は12年度15%→18年度22%→20年度26%と順調に拡大、23年度には32%と最大のセグメントへと成長する見込みである(営業利益ベースでもセグメント中最大の34%を視野に)。...

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