トヨタ自動車系列の大手自動車部品企業であるデンソーは、先進的自動車技術、システムや製品を提供しているが、近年、その事業構造を電気自動車(EV)仕様に大きく変えようとしている。直近(2023年4-9期)の業績は増収増益と好調で、細目を見ると、モビリティエレクトロニクス、エレクトリフィケーションシステム、先進デバイスなどEV分野に大きくかかわる製品の売り上げが軒並み前年同期比で20%を超える伸びとなった。一方で、成熟事業である内燃機関系やバッテリー充電のためのオルタネーター事業などは比重を低下させるなどの動きを見せている。実際に、エンジン関連の既存事業の売上高を35年には21年度比4割減らす計画で、エンジンの点火プラグ事業などの売却検討に入っているようだ。
23年11月に公表された「デンソーの
企業価値向上戦略」や「新経営体制の方針と取り組み」によれば、…