[M&Aスクランブル]

(2017/05/10)

小売業界最大のIN-OUTを発表したセブン&アイ・ホールディングス

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 セブン&アイ・ホールディングスは、米国孫会社でコンビニエンスストア事業の7-Eleven,Inc.(テキサス州)を通じて、コンビニエンスストア事業、ガソリンスタンド事業を運営する米国企業のスノコLP(同州)から事業の一部を譲り受けると発表した。スノコLPの営業収益(売上高)は8379億円(77億300万ドル)、また、店舗数は1345店舗であり、7-Eleven,Inc.はこのうち1108店舗を譲り受ける。取得予定金額は約3660億円(33億5600万ドル)、2017年8月に完了予定であり、これが実現すれば日本の小売業のM&Aの中では2005年のイトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパンの経営統合(セブン&アイ・ホールディングスの発足)に次ぐ2番目の規模、また、小売業のIN-OUTでは過去最大となる(図表1)。

 イトーヨーカ堂が米国最大のコンビニエンスストアチェーンのサウスランド社とライセンス契約を締結しヨークセブン(現セブン-イレブン・ジャパン)を設立したのは1973年のことであり、1974年にセブン-イレブン・ジャパン1号店を豊洲に出店。1991年には経営難に陥っていたサウスランド社の経営権を取得した。その後、サウスランド社はイトーヨーカ堂グループの財務支援、経営支援の下、不採算店舗の閉鎖、ディスカウント路線の廃止、単品管理による品揃え、物流の効率化及び外注化などを行い、再建を果たした。そして1999年には社名を7-Eleven,Inc.に変更。2005年に発足したセブン&アイ・ホールディングスは、同年グローバル戦略の推進を目的に7-Eleven,Inc.を完全子会社化している。

 セブン&アイ・ホールディングスは北米において7-Eleven,Inc.を通じ…

 

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