UBS証券は7月17日、投資銀行本部のマネジメント新体制を発表した。今後の事業拡大を見据え、人材採用を加速させ、人員を約1.5倍(2024年末比)に増強する計画だ。
8月4日付で、新たに投資銀行本部長に就任するのは鳥山正純氏。同氏は野村證券、JPモルガン証券を経て2006年にUBS証券に入社。18年の在籍期間中、主にグローバル・インダストリー・グループの責任者として、M&Aや資金調達の大型案件を率いてきた。今後は、アジア太平洋地域グローバルバンキング共同統括責任者のガエタノ・バッソリーノ氏、およびUBSグループ在日代表の中村善二氏の指揮下に入る。
新体制移行に伴い、これまで同本部長を務めた朔慶典氏は投資銀行本部会長に、現投資銀行本部会長の中川秋彦氏は同本部の業務全般に関するアドバイザーにそれぞれ就任する。
また、グローバルな知見を取り込むため、7月16日付で岡昌志氏をシニア・アドバイザー(主に投資銀行本部担当)として迎えた。岡氏は40年以上にわたり、ソニーフィナンシャルグループ、ニコン、三菱UFJフィナンシャル・グループ、米国ユニオンバンクなど、国内外の金融、テクノロジー、コンサルティング業界で要職を歴任している。
アジア太平洋地域グローバルバンキング共同統括責任者のガエタノ・ バッソリーノ氏は、今回の体制強化について、「株式持ち合いの解消、コーポレートガバナンスの高度化、アクティビスト対応、国内外での成長戦略など、日本企業が直面する課題はますます複雑になっている。この機運を捉え、チームの規模と質の両面で拡大に踏み切るべきだと判断した。クレディ・スイスとのグローバル統合を経て、日本では全階層で採用を拡大している。新経営陣のもと、お客様の多様なニーズにお応えできる態勢を整えつつある」などとコメントしている。