[寄稿]

2014年11月号 241号

(2014/10/15)

持続的な価値創造を実現する真のコーポレートガバナンスとは? - 株式市場が「会社支配権市場(Market for Corporate Control)」として機能するために -

 マール企業価値研究グループ
  • A,B,EXコース

  失われた20年と揶揄される経済の低迷とデフレ・マインドからの脱却を目指すアベノミクス第三の矢『日本再興戦略(注1)』では、日本の「稼ぐ力(=収益力)」を取り戻すべく、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化が喫緊の課題の一つとされる。コーポレートガバナンスが脚光を浴びたのは何も今回が初めてではなく、バブル崩壊後の長期にわたる不況や多発する企業不祥事、金融ビックバンをはじめとする規制緩和とグローバル化の流れの中で、これまでも何度かガバナンス改革が叫ばれてきた。しかし、再び話題となっているこの現実は、日本の経済社会において、コーポレートガバナンスが期待された機能を十分果たして来なかったことを意味する。会社法改正、日本版スチュワードシップ・コードの策定、コーポレートガバナンス・コードの準備など、今回は政府の本気度がうかがえるものの、単なる一過性のブームに終わらせぬよう、コーポレートガバナンスの正しい理解とそれを発揮させる環境整備が必要である。今は、日本の競争力向上と国富の拡大に向けて待ったなしの状況にある。経済学やファイナンスのロジックに加え、アメリカや日本におけるガバナンスの歴史、究極形態としての会社支配権市場の有効性など、持続的な価値創造を実現する真のコーポレートガバナンスについて考察してみたい。
 

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