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[寄稿・寄稿フォーラム]

2016年1月号 255号

(2015/12/15)

M&Aに潜む不正リスクとデューデリジェンスの限界

 真木 靖人(デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー フォレンジックサービス ヴァイスプレジデント)

はじめに

  M&Aを行う際に、買い手企業は、通常短期間の間にデューデリジェンス(以下、DDという)を通して被買収会社のビジネスや組織等に内在するリスクを把握し、買収するか否かの意思決定を行わなければならない。その結果、基本的に買い手企業側が様々なリスクを負うことが多い。そのため、買い手企業は、買収を検討する初期段階から、想定されるリスクを洗い出し、適切な意思決定が行われるように準備をしておくことが重要である。

  DDには、その調査範囲・対象の違いから、ビジネスDD、財務DD、税務DD、法務DD等がある。近年、M&Aにおける被買収会社に潜む不正リスクについて、たびたび報道されたこともあり、日本でもDDにおいて不正リスクを考慮することがより一般化しつつある。特に海外案件の場合、現地国の社会環境、経済環境、商習慣、法規制等が日本と異なることから、より複雑な問題に対応することが求められ、買い手企業のリスクも相対的に高まる傾向にあり、不正DDの必要性は高いと考えられる。

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