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[【事業再生】事業再生案件のM&A実務~PEファンドによる事業再生プロセス(ニューホライズンキャピタル)]

(2020/06/26)

【第2回】事業再生の最初の一歩~事業再生計画の策定~

長瀬 裕介(ニューホライズンキャピタル マネージングディレクター)
 第1回では、事業再生に係る法的整理や私的整理、その他事業再生に係る制度の概要を説明した。しかし、実際にこれらの制度を活用し事業再生を推進する時には、多くの利害関係者を巻き込む必要がある。事業や財務の実態の把握、窮地に陥った要因の分析、再生の道筋はあるのか、利害関係者への説明と協力依頼、けじめとしての経営責任、バンクミーティング…。そして利害関係者の協力を取り付け、その全員が納得・合意した「事業再生計画」が承認されて初めて事業再生がスタートする。

 第2回、第3回では、事業再生の入口である、「事業再生計画の策定」、特にPEファンドが手掛ける事業再生について、現場的な視点もふまえて解説する。なお、ここに記載するのは、初めにファンドに相談があった場合であり、メインバンクが的確に状況を把握し、その上でファンドと一緒に取り組むことになるケースの方が圧倒的に多いし、それが本来あるべき姿でもある。

1. 現状の把握

① まず、タイムリミットを把握し、時間を確保する

 再生を要する企業は当座の資金繰りが厳しく、時間的猶予が乏しいことが多い。したがって、事業再生計画の策定に先立つ初期調査で、まずはタイムリミット、すなわち「資金繰りはいつまで持つのか」を確認する。タイムリミット次第で、その後、打てる選択肢が決まってくるからだ。

 初期調査では、ファンドのメンバーが中心となり、足元の資金状況、与信枠、資金の流れ等を把握し、日繰り単位で緻密な資金計画を検証する。結果、資金繰りに余裕が無いのであれば、運転資本の圧縮、購買の制限、(正式な手続を経て)税金・社保等の延納など、検討し得る全ての資金確保に取り組む(ように対象会社に指導する)。当座の資金繰り破綻を回避できてよ...

■筆者履歴
長瀬 裕介(ながせ・ゆうすけ)
あずさ監査法人に7年間勤務。製造業、商社、情報通信業の企業を中心とする監査、IPO支援業務等に従事。成長過程にある企業の経理全般、管理会計の整備等を経験。 2013年にニューホライズンキャピタルに入社し、投資実行、投資後のハンズオン支援からEXITに至る一連の業務を担当。特に再生案件における金融調整、リストラクチャリングから投資実行後の経営企画・管理部門の強化を担当。丸茂工業案件では取締役として投資直後の原価計算制度の構築からEXITまで一貫して関与し、CFOを補佐・監督した。その他、万葉軒の監査役、たち吉の取締役を歴任。横浜国立大学経済学部卒。

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