[編集部から]

2019年6月号 296号

(2019/05/20)

次号予告と編集後記(2019年6月号)

次号予告

2019年7月号
特集:「M&Aアクティビズムの最新動向と日本企業への提言」
2019年6月17日発売予定 
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■平成から令和をまたいだ前例のない10連休でしたが、当方腰を傷めて遠出もできず、仕方なしに本の整理をしました。ページの耳を折ったり、色鉛筆で線を引いたりした本の中で1冊の本に手が止まりました。『つぎはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか?』(デイヴィッド・J. リンデン著)です。今では『脳はいいかげんにできている: その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ』と改題されて河出文庫に収められているようです。人類の進化を脳に焦点を当てて解明した名著で、人間の脳は、進化の段階ごとにアイスクリームコーンにアイスクリームを積むように、つぎ足されてできたのだとリンデン先生は教えてくれます。進化の過程で、古い脳に新しい脳をかぶせるという非効率な構造になったため、脳を構成する神経細胞であるニューロンがあたかも処理の遅い、信頼性の低いプロセッサのようになっている。カリカチュアライズしていえば“獣の体の上に旧式のPCを載せた生物”が人間ということでしょうか。愛、記憶、夢、神、そして流行語大賞にもなった「忖度」といった“人間らしさ”も、こうしたいい加減な作りの脳の産物にほかならないといわれると、妙に腹落ちがします。(耕)

■GW中に諏訪大社に行きました。新旧年号の御朱印を求めた参拝客が多く、駐車場も道路も一杯で、タクシーの運転手が「こんなに混んでいるのは初めてだ」と驚いていました。政府は2020年の訪日外国人旅行者を4000万人、旅行消費額8兆円を目標に掲げています。観光客誘致に向けてWebでの情報発信や外国語対応といった整備を進めているところもあれば、京都のように観光客が殺到するあまり交通手段などの市民生活のインフラに差し障りが出ているところもあります。誘致のため地域が観光資源や観光インフラを整備して観光産業を育成することに加えて、観光客が集中している地域ともっと呼び込みたい地域を結び付けて人の移動を促す、例えば離れた観光スポットをつなぎ、アクセスを容易にした観光プログラムを交通や飲食店、入場料の割引サービスと組み合わせて提供し、SNSやアプリにより一目で確認できるようにするといった、広域での取り組みも必要なのではないかと思います。(澄)

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