六月のＭ＆Ａ市場では、官民の金融支援による事業再構築の動きがあった。日本政策投資銀行（東京）は、改正産業活力再生法の第一号認定を受けたエルピーダメモリに資本参加する。主要取引銀行四行からも協調融資を受け、最先端設備を導入し、競争力を強化する。国内市場が成熟する中、事業統合により競争力強化を図る動きも目立った。ＩＨＩは、ＪＦＥエンジニアリングとシールド掘進機事業を統合する。ＩＨＩは五月に橋梁事業の統合を発表したばかり。このほか中国の家電量販店最大手が日本企業に資本参加し、初めて日本市場に進出する。
