[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]
2012年12月号 218号
(2012/11/15)
今年6月に総合化学最大手の三菱ケミカルHDが鹿島のエチレン生産設備の停止を発表した。化学業界積年の課題である過剰生産能力の削減に向けた取り組みがようやく動き出した。また、海外M&Aでは、旭化成が米国の医療機器大手を買収するなど、攻めの動きもみられる。中東では産油国のエチレンセンターの稼働が目前に控えており、北米ではシェールガスを原料とする石油化学製品の生産が急拡大する。新たな国際競争に直面する日本の総合化学会社は事業再編のペースをこれまで以上に加速させる必要に迫られている。M&Aの形態としては、海外では大型企業買収、国内では化学会社同士の全面的な経営統合というよりは、それぞれの得意分野での独自技術を結集するような事業分野別のアライアンスが主体となるとみられる。
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