[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]

2014年4月号 234号

(2014/03/15)

第111回 インターネット関連業界 M&Aを通じて業態の垣根の低下が進展

 澤田 英之(レコフ リサーチ部長)
  • A,B,EXコース

1.はじめに

  インターネット関連と呼ばれる企業は、インターネットサービスプロバイダー、ネット通販、ネット広告、ポータルサイト運営、オンラインゲーム事業、また、ネットによる市場調査会社など、従来の業種分類の枠にとどまらず広い範囲にわたっている。試みにレコフM&Aデータベース((株)レコフデータ提供)によって、インターネット関連企業を巡る2013年のM&A件数(「当事者1」または「当事者2」になったケース)を業種横断的に数えてみると約160件であった。これは2013年のM&A全体の件数である2048件の7.8%を占めている。「マール40分類」で同条件によって2013年の件数をみると、これを上回るのは、ソフト・情報、サービス、その他金融、電機、その他販売・卸の5業種のみであり、ネット関連企業を巡るM&Aが活発であることが示唆される。

  当事者として新興企業が多いためかほとんどのM&Aの金額は小さいが、中には数百億円規模の話題となったケースも散見されている。

  本稿ではインターネット関連の日本企業を巡って最近注目を集めた個別のM&Aを振り返った。次にネット本場の米国で検索エンジン世界最大手に成長したグーグルなどの最近の動きについて触れた。最後に今後の方向性を考察した。

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