[対談・座談会]

2014年9月号 239号

(2014/08/15)

[対談] 実務家が語るアライアンス戦略成功のポイント

~アライアンス、JV、M&Aをどう使い分けるか~

 安田 洋史(青山学院大学 経営学部 兼 大学院経営学研究科 教授)
 淵邊 善彦(TMI総合法律事務所 パートナー 弁護士)
  • A,B,EXコース

左から淵邊善彦氏、安田洋史氏

-- 厳しい競争とリスクの高まりの中、他社の経営資源を取り込み活用するアライアンス戦略の重要性はますます高まりつつあり、グローバル化の進展がそれにますます拍車をかけていると思われます。企業は狭義のM&A(合併・買収)はもとより、様々なアライアンス手法を駆使して、経営戦略の実現に注力していますが、所期の目的を達成しているとばかりは言えないように見受けられます。本日は、アライアンスの実務に詳しい両先生に、アライアンス、JV、M&Aといった手法をどう使い分けるか、成功のポイントは何か、について議論頂きたいと思います。

はじめに

-- 本日のテーマであるアライアンスとの関わりも含めて、自己紹介をお願いします。

安田洋史(やすだ・ひろし)安田 「青山学院大学経営学部及び同大学院経営学研究科の教授をしております、安田洋史です。前職の東芝では、本社部門、半導体事業部門や海外子会社などで、アライアンス・M&Aの実務を含む、経営戦略全般の業務に携わりました。現在は、そうした実務経験を活かして、青山学院大学でアライアンス・M&Aのゼミを受け持ちながら研究し、あわせて都内のビジネススクールでアライアンス・M&Aの実務に関する講義を担当しています」

淵邊 「TMI総合法律事務所のパートナーをしております、淵邊善彦です。中央大学のビジネススクールではM&Aに関する講義をしています。弁護士としては、早い時期からずっとM&Aやアライアンスを中心に仕事をしてきていますが、1998年から2000年にかけては日商岩井(現双日)に出向し、総合商社としては日常茶飯事と言える、海外企業とのアライアンスやM&Aを、売り手・買い手の双方の立場から、多数経験する機会を得ました。TMI移籍後も、特に知的財産が絡むようなM&A・アライアンスの仕事が多く、最近は海外、特にアジア企業との案件が増えています。もちろん前向きな案件もいろいろありますが、弁護士という職業柄、紛争になった案件や撤退に関するアドバイスが多くなっています」
 
 

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事

アクセスランキング