[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]
2017年1月号 267号
(2016/12/15)
~中食業態に浸食される外食業界の中で有力アナリストが注目する企業とは
楽観できないマクロ環境
2015年の外食産業の市場規模は、年初に異物混入問題の影響があったものの、その後、比較的堅調に推移し、1人当たり外食支出の増加、訪日外国人の増加などによって、前年比2.2%増加し、25兆1816億円と推計されている(下のグラフ)。
「1997年に29兆円のピークを付けた後、下降してきたファストフード市場が回復基調になった背景としては、店舗数はそれほど増えていないものの、客単価増によって売り上げを増やしたということが上げられます。15年、16年を見ても、客数については16年に入って増えてきていますし、客単価に関しても15年半ばから伸びました。高価格帯の商品、きちんとした質の商品を提供するという外食が増えたことが影響して売上高が戻ったということがいえます」とPwCコンサルティング、Strategy&の唐木明子パートナーは解説する。
ただ、今後の外食業界を取り巻くマクロ環境は楽観できない。マネックス証券ファイナンシャル・インテリジェンス部マネジャーの益嶋裕氏はこう分析する。
「内閣府の消費総合指数を見ても14年4月の消費税増税後の消費低迷が継続している状況にあります。
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